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「夢と希望を乗せて」 三菱航空機のMRJ、ついにロールアウト
約1800億円の開発費が投じられている三菱航空機のMRJは2008年3月に正式にローンチ。MRJ-70とMRJ-90の2タイプからなる半世紀ぶりの国産旅客機で、標準座席数はMRJ-70が72席、MRJ-90が92席仕様。
軽量化した複合材尾翼や最先端空力技術、プラット・アンド・ホイットニー社が手がけた最新の低燃費エンジン搭載等を特徴とし、圧倒的な運航経済性と環境適合性によりエアラインの競争力と収益力に大きく貢献します。
式典には政府関係者やANAホールディングス(ANA HD)の伊東信一郎代表取締役社長、日本航空(JAL)の植木義晴代表取締役社長など多数の関係者が列席し、MRJの試験用初号機である予定登録番号「JA21MJ」がロールアウト式典にてお披露目。
三菱重工業の大宮英明取締役会長は式典で、「旅客機のメイド・イン・ジャパンはYS-11の生産終了後、約44年間途絶えていた。国産旅客機の復活は私と三菱重工業の長年の夢でもあり、日本の夢。半世紀ぶりに日本が手がけたこの素晴らしい旅客機は、多くのお客様の夢と希望を乗せて飛びまわる。私は自信をもってMRJを世界に送り出せることを大変誇りに思っている。」と挨拶しました。式典に登壇したANAホールディングスの伊東社長は「開発関係者にはさまざまなご苦労があったことと思う。それらを乗り越えて本日ロールアウトできたことに感謝したい。待望のMRJを世界で最初に受領し、運航をできることは本当に名誉なこと。ANAグループの一翼として、またお客様やプロジェクトに関わった多くの人たちの夢を乗せて、大空に羽ばたく姿を今から心待ちにしている。」と、世界で初めてMRJを運航するローンチカスタマーとして敬意を表しました。
MRJは2015年第2四半期(4-6月)に初フライトを計画しており、三菱航空機によると今後は試験機1号機と2号機でアビオニクス、油圧、空調、照明、降着、操縦等の電子機器の機能・性能試験のほか、エンジン、補助動力装置を地上で作動させての機能・性能試験、地上振動試験、電磁干渉試験、安全性確認試験、タキシングテスト等を実施。加えて、飛行状態を想定した100%荷重試験を静強度試験機で実施したうえで、2015年の初飛行を迎えるという。型式証明の取得は2017年を目指しています。
MRJの試験機には強度試験向けが2機、飛行試験向けが5機の合計7機あり、初フライトは飛行試験初号機で実施されます。また、飛行試験のうち2号機では機能試験と性能試験を、3号機では飛行特性試験とアビオニクス試験を、4号機ではシステム・インテリア試験と騒音試験、防氷試験を予定しています。MRJは10月現在で、全日空(ANA)から25機(確定15機、オプション10機)、米トランス・ステーツ・ホールディングス社(Trans States Holdings Inc.:TSH)から100機(確定50機、オプション50機)、米スカイウェスト社(SKW)から200機(確定100機、オプション100機)、ミャンマー連邦共和国のマンダレー航空(LMT)からMRJ-90(確定6機、オプション4機)を10機、米イースタン航空から40機(確定20機種、オプション20機)の計375機を受注し、日本航空(JAL)が32機(確定)の導入で基本合意しています。
2017年第2四半期(4-6月)にはローンチカスタマーであるANAにMRJ初号機が納入される見込みです。