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JAL植木義晴社長一問一答、「増収増益できる体制は整った」
日本航空(JAL)は、2014年12月31日、羽田空港国際線ターミナルで、関脇逸ノ城関を迎え、餅つきイベントを開催した。
イベントに参加した、植木義晴代表取締役社長の囲み取材一問一答は次の通り。
ー2014年を振り返えられて、2015年の抱負、両方お願いします。
2014年も今から思うといろんなことがあったなぁとは思うんですけど、でもここまで来ると全部忘れてしまいますね。最後に残っているのは、急に油(原油価格)が下がってくれて、ちょっとホッと出来たなぁと。面白いもので、2012年の値と今の現状を比べてみると、同じだけ実は円安が進んで、逆に同じ以上に燃油が下がっている。だから、若干うちのは良く言っていますように、為替の影響のほうが大きいとなる。そういう意味では、11年、12年とほぼ同じ状況に今クロスはしている。なっているのかなと。
それを踏まえて、また来年もお約束しているように、増収増益というのを必ず15、16(2015年、2016年)と目指しますと申し上げてますので、それができる体制は充分に整ったのかなと。
ー2015年となると、85年(JAL123便御巣鷹山墜落事故)からちょうど30年になる。
今、丁度、エアアジアの事故がありまして、ただこれをやっぱり他人事にしてはいけない。常に航空会社にはそういうリスクが付き纏っていることは事実で、その中でどう安全というもの、少なくとも大きな人の生命に関わるような事故を防いでいくかというのが僕らの使命となる。社長になりますと、365日朝から晩までそういうことは離れないとなる。今までの所、大きなそういった人身事故も起こさずあれ以来来ていますけれど、それをずっと続けていくのが我々の使命だというふうに思っていますし、来年の30年に向けてもう一度心を新たにしていきたい。
ー税制大綱が発表になりましたけれども、それについて一言お願いします。
大綱という意味では発表になりましたけれども、決定するのは3月となる。国会を経てとのことなので、とにかくいずれの形になるにしろ改まった段階ではそれにしたがって、しっかりと税金を納められる会社になりたい。その準備としては、我々できているとは思っていますので、その税制にしっかりと従って行きたい。
ーパイロット不足の対応策で、こないだ奨学金のお話が出ましたけれども、そういった奨学金以外の策としてはどういったことを今後進めていかれるのですか。
実はその、これは我々も全日空さんもそうですけれども、自社養成制度というのを持っていますので、その意味でも非常に高い倍率で応募していただくんですけれど、またそれだけでは済まないと私は思ってまして、日本の航空業界全体のためにもああいった奨学金制度を設けさせていただいて、決してその先の進路を特定するようなものではありませんので、是非ともああいった制度を利用してですね、私立の大学にご応募していただいてパイロットになる夢を若者に与えていきたいとこういう思いで、今回やらせていただきました。
ー3月末にここ(羽田)の国際線がオープンして、仁川空港に利用者が日本人がかなり羽田に動かれたとのことですが、実感的に乗り継ぎに関して、手応えは。
国際線の羽田の乗り継ぎ、これによって国内線のお客様も潤ってきていますし、そういったご意見は本当に良くお聞きするようになりました。一方(仁川)の割合が減っているということも聞いていますけれども、ますます羽田の国際線を充実させていく中で、しっかりと地方と海外というものを我々は結んでいきたい。今、地方再生が非常に大きな課題になってきていますけれども、そういった意味でも、また外国からのお客様を地方にしっかりと輸送させていただきたい。そういう意味でも羽田は重要と感じている。
ー来年スカイマークがコードシェアという話が出ていますけれども、現時点でJALとしてはANAを含めて路線ごとにJAL、ANA分けたほうがいいのか。それとも3社相乗りなのか。同じ路線で便によって2社分けていくのか、社長としてはどれを現時点で望むのか。
基本的にはどういった形のコードシェアをするかというものの第一案は、まずはスカイマークがお作りになるものだというふうに思っていますので、それを受けてから考えたいというふうには思っていますけれども、ただご利用になるお客様があまり大きなコンフューズ(混乱)を起こさないような形で、ご迷惑をおかけしないような形でコードシェアできればなと。利便性をかえって落とすようなことになってはいけないということだけは気にはしている。
ースカイマークとのコードシェアで御社にとってのメリットはどのあたりに。
それはお客様への利便性が高まるということが一番ですよね。例えば、今ある路線であったとしても、羽田〜札幌17便程度張っておる中に、その中に何便か入ってくるだけで、まあ30分に1本程度になってくると、少し新幹線に近いようなですね。そういう意味ではお客様への利便性を高めたいというところが一番の狙いですし、それにプラスして、これは当然ビジネスですから、双方にWin-Winの関係になるような効果があるからこそ結ばせていただく。これは利益の面でも同じだというふうに考えている。
ー交渉自体が越年となってしまったのですが、来年どのくらいでまとめたいとお考えですか。
なるべく早くまとめたいとしか、ちょっと今言えないですよね。今、全日空さんとお話をされているというふうに聞いていますし、その前の段階の案は我々いただいておりますけれども、またそれが変更になる可能性もあると思っている。しかし我々としては、コードシェアに関しては前向きに検討させていただきたい。我々に案をいただければ、なるべく早期にお答えをお返ししたいという準備はしている。
ースカイマークからその案はまだ来ていないということですか?
当初の案は出ましたけれども、今は全日空さんとまたこの前からお話をされているとお聞きしていますので、そこを踏まえてその案が変わる可能性はありますので、そこを踏まえてからだというふうには考えている。
ー夏ダイヤに間に合いそうですか?
間に合わせたいですよね。とは思っている。
ーエアバスが訴訟の準備をしていると。スカイマークに対して。それは交渉に影響はありますか。
私もそれは新聞報道の範囲しか知りませんし、準備をしているということと、実際訴訟するということはおそらく違うことだろうなぁと思っていますので、我々がコードシェアをする、これは私達だけでなくて全日空も含めてになる。これが少しでもプラスに、このエアバスとの交渉、スカイマークさんとになればいいなと思う。