スカイマーク、宮古・石垣など3路線撤退 大手2社の運賃値上げ懸念

スカイマーク

経営再生のため3月末より仙台-福岡線と那覇発着の宮古線と石垣線を廃止するスカイマーク © Toshio Tajiri/Flight Liner=15年1月

 東京地裁に民事再生手続きを申し立てたスカイマーク(SKY)は経営の抜本的再生を早期に実現すべく、大胆な路線再編を発表しました。経営破綻後も運航は継続する方針で、全席グリーンシートのエアバスA330-300型機は1月末日をもってすべて運航終了。夏ダイヤが始まる3月29日から仙台-福岡線と那覇発着の石垣線と宮古線は撤退を決めています。

 減便対象路線は茨城発着の新千歳、福岡、米子線、神戸発着の新千歳、米子、那覇線、仙台発着の新千歳と福岡線、中部発着の新千歳と那覇線、福岡-那覇線、那覇発着の宮古線と石垣線。

 これら路線の対象便すべてが2月1日から3月28日まで運休し、中部発着の新千歳と那覇線は8月末日まで減便。今回の路線再編では羽田発着路線に減便や運休等の変更はなく、羽田線は従来通りのダイヤで運航する見込みです。

 撤退路線は仙台-福岡線と那覇発着の石垣線と宮古線の計3路線で、3月29日より全便運休します。那覇-宮古線のBC548便は2月1日から3月28日までの期間中、ダイヤを変更して運航。

 撤退する3路線は日本航空(JAL)をはじめとするJALグループと全日空(ANA)も就航しており、過去にスカイマークが那覇-宮古線を一時運休した時期は両社が同路線の運賃一部値上げを実施。夏ダイヤ以降は撤退3路線が2社による寡占状態となり、以前と同じくJALとANAが運賃を改定する可能性も出てきます。

 スカイマークの負債総額は710億8800万円。同社の経営破綻は今後、交通費の面で利用者への影響が懸念されます。

■減便
<2015/2/1~2015/3/28>
茨城-新千歳線 BC791便 BC790便
茨城-福岡線 BC835便 BC832便
茨城-米子線 BC287便 BC280便
神戸-新千歳線 BC171便 BC178便
神戸-米子線 BC127便 BC120便
神戸-那覇線 BC591便 BC598便
仙台-新千歳線 BC787便 BC786便
仙台-福岡線 BC885便 BC886便
中部-新千歳線 BC765便 BC766便
中部-那覇線 BC557便 BC550便
福岡-那覇線 BC507便 BC509便 BC502便 BC504便
那覇-宮古線 BC541便 BC542便
那覇-石垣線 BC569便 BC560便

<2015/3/29~2015/8/31>
中部-新千歳線 BC765便 BC767便 BC762便 BC766便
中部-那覇線 BC553便 BC557便 BC550便 BC552便

■撤退
仙台-福岡線全便
那覇-宮古線全便
那覇-石垣線全便