JALグループ、 3480億円投じて機材更新 787は16年度に33機

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「中期経営計画ローリングプラン 2015」を発表したJAL © Toshio Tajiri/Flight Liner=13年12月

 日本航空(JAL)をはじめとするJALグループは18日、「2012~2016年度JALグループ中期経営計画ローリングプラン2015」を発表しました。2016年度末時点のグループ総機数は224機となり、2015年度と2016年度は合計3,480億円を投じて機材更新を進める見込みです。

 JALは2月現在で、国際線新仕様機材「JAL SKY SUITE(スカイスイート) 777」と「JAL SKY SUITE 767」対象全機材の改修を既に完了させており、2014年度はスカイスイート仕様のボーイング787型機を計画通り5機受領する見込みです。また、客室仕様を一新した777-200ER機材の導入も行う方向で調整を進めています。

 2014年5月から導入を開始した全席本革シートの国内線新仕様機材「JAL SKY NEXT(スカイネクスト)」については、2015年度は737-800で運航している羽田発着路線をメインに、対象路線を増やして利便性を向上させます。2016年度は対象全機をスカイネクストによるサービス展開も目指しています。

 一方、経年化する777と767は退役を進めます。今後、JALは最新ストレッチバージョンである787-9の導入を2015年度より開始し、2016年度時点での787は合計33機を見込んでいます。

 JALグループのジェイ・エア(JAR)、日本トランスオーシャン航空(JTA)、日本エアコミューター(JAC)、琉球エアーコミューター(RAC)も順次機材更新を開始。

JTA,737-800

日本トランスオーシャン航空向けのボーイング737-800イメージ 資料提供:Boeing

 JTAは昨年5月に発表した通り737-400の後継機として737-800を2016年1月に導入予定。エンジンはCFMインターナショナル社製のCFM56-7Bエンジンを搭載し、JTAが将来的に737-800を737 MAXに変更した場合、エンジンはLEAP-1Bエンジンが装備されます。

 ジェイ・エアはボンバルディアCRJ200の退役を開始し、エンブラエルERJ170とE190を導入。JACは運航機材の更新を順次開始します。RACはボンバルディアDCH-8-Q100とDCH-8-Q300の後継機として、貨物室拡張型のDCH-8-Q400EC機材を導入します。

 これにより、北海道エアシステム(NTH)を含む2016年度のJALグループ運航機材数は国際線82機、国内線142機、計224機になる見込みです。

 JALの植木社長は18日に行われた定例会見で「安全運航を大前提に快適な商品サービスをご提供できるようチャレンジし、業績の向上に努める」と述べています。

(2015/02/19 14:17 ジェイ・エアの3レターコードを訂正)