国内主要都市の宿泊料金は軒並み値上がり、横浜では20%以上も ホテルズドットコム調査

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オンラインホテル予約サイトのHotels.com(ホテルズドットコム)は、世界の主要都市にあるホテル宿泊料金を定期的に独自に調査する「Hotel Price Index(HPI)」の2014年度(2014年1月~12月)の調査結果を発表した。

都内で開催したメディア説明会には、来日したAbhiram Chowdhry(アビラム・チャウドリー)副社長兼アジア・パシフィック経営責任者が登壇し、世界と日本の宿泊料金の傾向を説明した。

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日本の主要都市の宿泊料金の変化率は、前年比で横浜は21%、大阪は16%、沖縄・福岡は15%、札幌・広島は14%、東京は13%、京都は10%、名古屋は9%増と軒並み2桁増となった。

生駒千絵日本地区マーケティングマネージャーは、横浜の変化率が著しい要因として、東京の宿泊料金が高いことや、空港が近いこと、横浜中華街があるため中国人観光客に選ばれやすいことを挙げた。

日本国内の主要都市は、円安や中国、香港、台湾からの訪日客の急増、ビザ要件の緩和による東南アジアからの訪日客の増加、東京以外の都市と世界各地を結ぶ路線に格安航空会社(LCC)が就航したことなどの要因により、人気の上昇が続いている。

中でも、沖縄の人気が著しく、訪日外国人旅行者に人気の滞在先トップ10には、那覇(4位)、恩納(8位)、北谷(14位)、名護(16位)の4都市がランクイン。台湾や香港、中国本土などからの直行便が増加し、2014年の沖縄県への訪日外国人旅行者数が約18万人増加(沖縄県調べ)したことが要因と見られている。

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日本からの海外旅行客を見ると、従来は1位だったホノルルが2位に後退し、ソウルが1位となった。その他にも、バンコクや台湾、香港などの比較的近距離のアジアの都市に人気が集中。円安が進行しており、多くの都市のホテル宿泊料金が上昇しているにもかかわらず、パリ、ニューヨーク、ロンドン、ロサンゼルスなどの人気観光地は依然として高いランクを維持した。

世界的に見ると、平均宿泊料金が最も高いのは、33,079円でメキシコのカンクン。2位以下は、ホノルル、ハワイ島、ニューヨーク、ドバイ、リオデジャネイロ、ボストン、サムイ島、ロンドン、タムニンで、ドバイを除き、6%から24%増となった。ドバイは、ルーブル安によるロシア人旅行者の減少で、マイナス5%となった。

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また、昨年比で大幅に宿泊料金が低下した、日本人旅行者にとってお得な滞在地は、パタヤ、ホアヒン、シンガポール、ランカウイ、サンクトペテルブルク。タイは2014年の政情不安とルーブル安の影響で、一部のリゾート地を除く多くの都市で宿泊料金が下落。パタヤとホアヒンは、12回のHPI調査で最大となる下げ幅を記録した。この影響やホテル数の増加、中国人旅行客の減少で、人気乗継地のシンガポールも宿泊料金が下落した。

アジア地域では、前年比2%下落し、2年連続で下落。アジア太平洋地域は、この1年間にホテルの宿泊料金が上昇しなかった唯一の地域となっている。

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