三菱航空機、ANAへのMRJ初納入を1年延期

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ANAのカラーリングが施されたMRJ飛行試験5号機(機体番号:JA25MJ) 資料提供:三菱航空機

 三菱航空機と三菱重工業は、次世代リージョナルジェット機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」の量産初号機の初納入を1年延期すると発表しました。飛行試験の結果、機体の強度を改善する必要が出てきたためで、これにより、MRJのローンチカスタマーである全日本空輸(ANA)へのMRJ初号機引き渡しは2018年に変更されます。

 三菱航空機は「現在までに、初飛行やその後の試験飛行で機体の基本特性が良好であることを確認しておりますが、開発を加速する中いくつかの課題を認識し、これらの対策及び以下の観点を含め、全体スケジュールのレビューを行い、スケジュールを変更した」と説明しています。

 MRJはこれまでに、走行試験を計13回、飛行試験を11月11日、19日、27日の計3回実施。試験結果はすべて良好とし、基本特性を計画通りに確認しています。

 三菱航空機は今後、北米での飛行試験の早期実現、三菱航空機本社・シアトルエンジニアリングセンター・モーゼスレイクテストセンター、3拠点の役割・体制を明確化し、各種作業の加速など施策を講じて、開発作業を推進していく考えです。