JAL、ビジネスクラスで焼酎「森伊蔵」を1日限定提供
退役前にラストチャーター、天草エアライン「みぞか号」 記念品は訳ありグッズ
天草エアライン(AHX)は2月7日、現行機による最後のチャーターフライト「DASH8-103 SAYONARA PREMIUM FLIGHT “MIZOKA”(サヨナラプレミアムフライト”みぞか”)」を熊本空港で実施しました。
このチャーターフライトは「みぞか号(天草弁で”かわいい”の意味)」の愛称で親しまれているボンバルディアDHC-8-Q100(機体番号:JA81AM)の退役記念企画として実施されたもので、旅行代金は1人3万9000円。当日は県外からも航空ファン等が訪れていました。
みぞか号は那覇空港隣接の日本トランスオーシャン航空(JTA)格納庫内で塗装が行われ、以前の初代イルカ号に代わり、2013年2月24日より現在の新塗装機としてデビューしました。
愛称は一般公募から決定し、胴体部分の親イルカの名前は「みぞか」、プロペラの子供イルカが男の子「かい」くん、女の子「はる」ちゃん。子供イルカの名前は空の旅が快適で心が晴れやかになるようにという思いが込められており、子ども合わせて「快晴」と名付けられています。
現行機には車輪格納時約5秒だけ右側エンジンナセル下部から現れる「逆さまくまモン」が描かれており、この隠れキャラが見られる事もみぞか号の魅力の一つです。
今回のサヨナラプレミアムフライトには、天草エアラインの吉村孝司社長も熊本空港に訪れ、出発前には「本日は全国各地からご参加いただき、誠にありがとうございます。天草エアラインは乗るだけではなく見て楽しむこともできる。神様に一回しかないプレミアムフライトなので晴れてほしい祈った。今日はきれいな景色も見れると思う。一時間のフライト、ぜひ楽しんでほしい」と乗客に呼びかけました。
AMX3001便として15時過ぎに出発したみぞか号は、長崎県や鹿児島空港等の上空付近を通過し、天草周辺も遊覧。
今回のチャーターフライトには、天草の観光資源ピーアールや天草エアラインの認知度向上にも貢献している日本唯一のグリーンランド国際サンタクロース協会公認サンタクロース、パラダイス山元さんも参加されていました。
パラダイス山元さんは、天草エアラインが2月20日から就航を始める新機材ATR 42-600新みぞか号(機体番号:JA01AM)の機体デザイン・座席のカラーリングも担当しています。
機内では創作寿司として有名な天草の名店「奴寿司」監修による地元食材を活かしたお寿司や「維新の蔵」のスイーツ、「山下果樹園」の温州みかんジュース等のプレミアムな機内食も提供され、乗客は食事とともに現行機による最後のチャーターフライトを楽しんでいました。
■記念品は”訳あり”グッズ
乗客にプレゼントされた記念品は、Q100みぞか号の1/100サイズモデルプレーン、地元社会福祉法人「のぞみ作業」オリジナルの手作りエコかご、天草エアラインのオリジナル「ジャングルハット」や「ラゲッジタグ」、天草古酒、カレンダー、ポストカード、搭乗証明書など。
さらに、記念品の中には以前販売が見送られた世に出ていないちょっとした”訳あり”非売品Tシャツも入っていました。
この商品はTシャツに明記した社名「AMAKUSA AIRLINES」の”E”が抜けていたことが販売直前になって判明したもので、同社は「このような商品をお客様にお渡しするのはどうかと考えましたが、弊社からのプレゼントとして進呈させていただきます」のメッセージカード付きで乗客にプレゼントしました。
実際、今回のチャーター便に参加した20代男性は「こういうプレゼントはすごくありがたい。Eがないからこそ希少価値がある。大切に保管したい」と満足した様子でした。
天草エアラインは2月20日から日本初導入となる同社後継機、ATR 42-600型機による運航を開始。これにより、運休中だった熊本-伊丹線、熊本-天草線、昼便の福岡-天草線すべて運航を再開します。
そして、今回ラストチャーターフライトを行った現行機DHC-8-Q100は、2月19日の福岡発天草行き(AMX108便)の最終便をもって約16年の歴史に幕を閉じます。