キャセイパシフィック航空、上半期の純利益82.1%減 需要低迷や燃油サーチャージ廃止響く

キャセイパシフィック航空

キャセイパシフィック航空グループは、2016年1月から6月までの2016年度上半期の決算を発表し、純利益が前年同期比82.1%減の3億5,300万香港ドル(約45.7億円)になったことを明らかにした。

売上高は前年同期比7.8%減の334億1300万香港ドル(約4328.5億円)となった。新路線の開設や既存路線の増便で供給席数が4.2%増えた一方で、座席占有率は1.4%下落して84.5%となった。

景気の弱含みのほか、燃油サーチャージの廃止、一部市場での通貨安、長距離路線で顕著な上級クラスの旅客需要低迷、香港を経由する乗継客の割合の増加などで収益を圧迫する状況が続いた。貨物事業の売上高も減少した。

燃油費は第2四半期に原油価格が上昇したものの、前年同期より31.9%減少した。燃油価格は下落したものの、一部はヘッジによる損失と相殺されたことから、ヘッジを加味すると前年同期を20.2%下回るに留まった。しかしながら、燃油費は同期の営業コストの29.1%とトップを占めている。香港国際空港の混雑と中国の航空管制による規制はコスト押し上げ要因となっているという。今後も燃油費下落の恩恵の一部はヘッジによる損失と相殺される状況が続く見通し。

非運航部門ではコスト削減に着手しており、運航に影響が及ばない業務スタッフの欠員補充と新規採用を停止している。

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