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ユナイテッドの新ビジネスクラスに垣間見る上級会員の地位低下【橋賀秀紀のフカボリ!】
ユナイテッド航空は、「ユナイテッド・ポラリス」のサービス提供に合わせて、世界9か所のラウンジを数年以内に「ユナイテッド・ポラリス・ビジネスクラスラウンジ」をオープンすることを明らかにしている。
リリースによれば、デイベッドやスパ風のシャワー、スパークリングワインなどもサーブされるブティックレストランも併設するとあります。この9か所に中には成田空港も含まれていますので、スターアライアンスゴールド会員ならエコノミークラス利用でもこの恩恵にありつける…と思うと早計に過ぎます。このラウンジはビジネスクラス利用者のみのラウンジなのとなる。ただし、ユナイテッド航空以外のビジネスクラス利用者も使えます。
ですから、エコノミークラスの利用客である限り、仮にユナイテッド航空のマイレージプラス最上級会員であるグローバルサービス会員であろうとも、このラウンジにはアクセスできないということになるのです。
実はこのようなマイレージ上級会員よりもビジネスクラス以上の利用客を優先する動きは今回の「ユナイテッド・ポラリス」のラウンジに限った話ではありません。有名な例としてはシンガポール航空本拠地のチャンギ国際空港では、スターアライアンスゴールド会員のエコノミークラス利用者は、ビジネスクラス利用者のラウンジとは異なる、かなりシンプル(言い方を変えるとイマイチ)なラウンジしか利用できないません。カタール航空の本拠地であるドーハ、ハマド国際空港でのワンワールドサファイア会員のエコノミークラス利用時もしかりです。こうした流れは、アメリカを中心とする航空業界の流れに沿ったものといえます。
言ってしまえば、たくさん乗るけど単価の安い客は徐々に排除して、それほど乗らないけれども単価の高い(つまり航空会社を儲けさせてくれる)客を優遇するということとなります。
ビジネスという観点からすればまったく正しいのですが、マイレージの上級会員からみればサービス低下にほかなりません。こうした流れについては、また別の機会に論じたいと思います。