ルフトハンザ、2016年第3四半期までの業績はほぼ前年並み 価格安定化のため供給量調整へ

ルフトハンザ・ドイツ航空

ルフトハンザグループは、2016年第1四半期から第3四半期(2016年1月から9月)の決算を発表し、調整後利払い・税引き利益(EBIT)はほぼ前年並みの16億7,700万ユーロとなったと発表した。

旅客数は増加したものの、価格競争により輸送収入は前年同期を4.2%下回ったほか、売上高も前年同期比1.8%下回る239億ユーロとなった。特に南米発着の大西洋路線で価格競争が厳しく、アジア線では個人予約は伸びているものの団体予約の大幅減を補うには至っていないという。一方で、ヨーロッパ内のハブ空港の収益は安定した水準を保っている。グループのスイスインターナショナルエアラインズはグループ内では高い利益水準となっているものの、ブリュッセル航空はテロの影響、ユーロウィングスは事業拡大のコストが圧迫し赤字となった。

第4四半期は価格安定化を目指し、キャパシティを1%程度引き下げる方針。ユニットレベニューの見通しも引き上げている。客室乗務員に対する退職給付を確定拠出型へ変更したことなどで、コスト削減にもつながる見通し。