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航空ジャーナリスト・秋本俊二氏、”空港のデジタル化”とファストトラベルを語る【RIMOWAトークイベント】
ー旅行者が受ける恩恵は、どんなメリット。
大きいですよ。我々もトラベラーじゃないですか。例えばかつて空港にどれくらい早い時間に行きますかと聞かれた時に、「僕は出発ギリギリまで行かない、ギリギリに到着する」というのが、かっこいい旅慣れた人の答えだった。
なぜかというと、早く着いてもやることなかったんですよ。空港は退屈な場所で何もない。今は空港自体がアミューズメントスポットになっていて、食べたり、くつろいだり、遊んだりというスポットを大規模なハブ空港は目指している。だったら荷造りさえ終えれば、出発時間まで待たずに空港に行っちゃったほうがいい。上級クラスならラウンジでメールや現地の情報をチェックしたり、レストランで食事をとったり、買い物をしたり。
それでじゃあ2時間半前に着こうかといって行くと、今の状況だと空港や時間帯によってはせっかく2時間半前に着いたのに、チェックインして荷物をドロップしてセキュリティを通ると、なんだ10分しか余っていないという状況が出てきている。そこをスムーズに終わらせて、ゆったり時間を取って。旅は空港に着いた瞬間からはじめたほうがいい。空港から楽しもうよという。それができるだけできないかというのは大きい。
ーデジタル化ということで、2時間前に空港に着いても楽しく遊べる。
そうですね。
ー今回の新商品はリモワのエレクトロニックタグ、今まで長くて2時間くらい並んでいた荷物などの預け入れをスムーズにするものが今回の新製品。コンセプトについてはどう思われますか。
今自動チェックイン機は各空港の大きな所に置いてある。それをなかなか使ってくれないんですね。自分でやって間違えたらどうしようと、結局空いているのにカウンターの列に並んでしまう。例えばチェックインをして発券されて、荷物のタグが出てきますよね。あれは航空会社の人は簡単に取り付けるが結構難しい。慣れないとよれちゃったり。
ー秋本さんもご経験がある?
僕はうまいですよ。でも人によってはね。コンベアで荷物が流れていく時に4方向くらいから光線を照射してバーコードを読み取って、荷物の目的地の窓口に行く。それがよれていると読み間違えたり、うまくついていないとタグが外れて迷子になってしまう。
ー紙のタグであるからこそ迷子になってしまう。
そうとなる。一回ちゃんと自動チェックイン機でやってみると、みんな自信持ってそれからはこんなに便利なものはないと言う。日本にもたくさんあるんですね、自動チェックイン機やバゲージドロップカウンターを使うと簡単に手続きできるのだけれども、最初は難しいので航空会社の係員が立っている。彼女らはやってくれちゃうんですよ。
ーおもてなしの国ですからね、ついつい。
僕はやってやるな、教えろと言っている。やってやっちゃうからいつまでも初心者のまま。いつもやってもらうんとなる。でもヨーロッパに行くと、別に冷たいわけじゃないけれど慣れてもらわないと空港がパンクするとわかっているから、とにかくやってみてくれ。アドバイスをするから自分でやってみてくれと。