最終日は身軽に桃園空港へ 台北のインタウンチェックインを体験【レポート】

今年3月、桃園MRT(桃園メトロ)が開業した。台北市内と桃園空港を結ぶこの路線は、それまでリムジンバスで約1時間かかっていた同区間のアクセスを最短約35分に短縮し、桃園空港の利便性を飛躍的に向上させた。さらに、桃園メトロの開業に合わせ、桃園空港を出発する一部の航空会社ではインタウンチェックインサービスを開始。荷物を台北市内で事前に預け入れることができ、空港まで身軽でスムーズに移動できるようになった。普段、台北へは機内持ち込み手荷物のみで行くことの多い筆者だが、今回は預け入れ用の荷物を携えてインタウンチェックインを体験してみた。

インタウンチェックインを行っているのは桃園メトロの台北車站駅。台湾高速鉄道や台北MRT(台北メトロ)の台北駅からは400メートルほど離れており、台北メトロの北門駅との間あたりに位置している。東京に例えると、東京駅の京葉線ホームのような位置だ。

2017年7月現在、チャイナエアライン、マンダリン航空、エバー航空の国際線、ユニー航空の国際線が対応している。手続きができるのは当日のフライトのみで、出発3時間前まで受け付けている。受付時間は午前6時から午後9時30分までで、フライトが夜出発の場合も朝のうちに重い荷物を預けてしまえば、最後まで身軽に観光を楽しめる。

対応航空会社各社のカウンターのほか、自動チェックイン機も設置されている。羽田空港や成田空港にも導入されている自動手荷物預け入れ機も設置されており、自動チェックイン機を利用した場合はカウンターに寄らずに荷物を預けることができる。筆者は訪れたのは平日の午前11時半頃だったが、利用客はまばらだったためカウンターでチェックインを行った。

通常の空港カウンターと同じようにパスポート等を提示して搭乗券を受け取る。荷物を預けると、カウンター後方のモニターでX線検査の様子を確認するよう促される。自分の手荷物がそのまま流れていけば問題なし。

写真のように「複檢」と書かれた黄色い紙が貼られた場合は再検査が必要。近くのスタッフに声をかけて開封検査を行う。

モニターで荷物の通過を確認した後は、近くにある「行李査詢機」で荷物のステータスを確認できる。預け入れ荷物の控えタグのバーコードを読み込ませると、自分の荷物の空港到着予定時間が表示される。もちろん荷物が空港に到着した後はそのまま搭乗便に積載されるので、空港で再度手続きなどを行う必要はない。

その後は搭乗便の時間に合わせて空港に向かうだけ。旅行最終日にロッカーやホテルに荷物を預けておく必要もなく、ちょっと離れた場所へも気軽に観光に行ける。ちなみに、このインタウンチェックインサービスは香港国際空港やソウルの仁川国際空港などでも導入されているが、空港までのアクセスに指定の列車を利用しなければサービスの対象にならない。しかし、台北の場合は桃園メトロ利用客以外も利用することができる。交通手段選択の幅が広がるので非常に便利だ。現在は台湾系航空会社のみが対象だが、今後は日系各社などでも利用できるよう、サービスが拡大していくことを期待したい。