京急、高架下活用を推進 町工場が集う大田区に「ものづくり複合施設」整備

京浜急行電鉄(京急)は、大森町~梅屋敷駅間の高架下スペースに、地域の「町工場」と「クリエイター」の拠点を整備し、新旧のものづくりが融合した「ものづくり複合施設」を2019年春に開業すると発表した。

同施設の予定地の大田区は、大規模製造を支えてきた町工場が都内最大規模で集積するエリア。近年ではデザイン力や発想力を持ったクリエイターが流入し、新しいネットワークが形成されつつある。

このたび発表した「ものづくり複合施設」には、蒲田エリアにおいてクリエイターのための拠点づくりを行うアットカマタとの連携によるコワーキング施設を整備し、クリエイターの拠点として活用する計画。また、地元町工場を受け入れる工場施設や、高架下で働く人々や地域住民の憩いの場となる飲食店舗等を整備する。技術力を有した町工場と発想力を有したクリエイターが共存する環境を創出することで“新しいものづくり”を発信する拠点づくりを行う。

京急は近年、沿線高架下の活用を積極化しており、4月には日ノ出町~黄金町駅間高架下に複合施設「Tinys Yokohama Hinodecho(タイニーズ横浜日ノ出町)」を開業。ファミリー世帯が増加している雑色駅周辺高架下エリアには認可保育園を開業し、今後、飲食店舗、クリニックモールなどを順次開業するという。同社は「地域の特性に合わせた高架下開発を積極的に推進することで、各地域の魅力の向上に貢献し、豊かな沿線を実現してまいります」としている。