パラダイスセガサミー、「パラダイスシティ」第2期開業 スパやクラブなど新設

パラダイスセガサミーは、韓国・ソウル郊外の仁川国際空港隣接地に2017年4月に開業した統合型リゾート「パラダイスシティ」を拡張し、9月21日に第2期オープンした。9月13日には、パラダイスシティで記者会見を行い、関係者にお披露目した。

パラダイスセガサミーは、韓国のパラダイスが55%、セガサミーホールディングスが45%を出資して設立。2017年4月にはホテルとカジノ、コンベンション施設を開業しており、今回の第2期オープンでは延床面積11万平方メートルの中に、ラグジュアリーブティックホテルや北東アジア最大のクラブ、芸術展示スペース、スパなどを開業する。

延床面積は約113,000平米にのぼり、約2年8ヶ月にわたる工事で、5,200億韓国ウォンを投じた。ラスベガス、マカオ、シンガポールのような多彩なコンテンツを設け、北東アジアのランドマークとしての地位を強化する。

ラグジュアリー・ブティックホテルの「ART PARADISO(アートパラディソ)」は、全てスイートの4タイプ58室の客室を設けており、プライベートパーティ用のカクテルキットやパーティ用品のレンタルサービスや全て無料のミニバーサービスも提供する。メインレストランは大胆でクリエイティブなスタイルとし、各国のワインも楽しめる。韓国のブティックホテルで、全室をスイートとしたのは初めて。

アートスペース「パラダイスアートスペース」は、現代美術のトレンドを体験できるスペースとして、国内外の有名な展示物を展示するだけでなく、観光客もアクティブに展示に参加できるようにした。常設の展示のほか、様々な企画展示も行う。

K-Styleディスティネーションスパ「シメル(CIMER)」は、ヨーロピアンスタイルの中に韓国のチムジルバンを取り入れ、ウォータープラザやインフィニティプール、パーティを開くことができるアクアクラブも備えた。ウォータープラザ、洞窟スパ、バーチャルスパのほか、ヒノキルームやアメジストルーム、インフィニティプールなども設ける。

約2,700坪のショッピングアーケード「プラザ(PLAZA)」は、韓国のアイデンティティを発信することをコンセプトに、K-フード、K-ビューティー、K-ライフスタイルといったテーマの店舗を設ける。

韓国最大級のクラブ「クロマ(CUROMA)」や、アートを設けた「ワンダーボックス(WONDER BOX)」、屋外にはイベントやフェスティバルの開催を予定する「カルチャーパーク」、映画やドラマの制作ができる「スタジオパラダイス(STUDIO PARADICE)」も備える。

オープンから現在までの来場者数は120万人に及び、カジノ部門の売上高は前年比83%の成長を記録している。特に日本からのVIP客の掛け金の増加により、6月には開業以来最高となる1,867億ウォンを記録した。開業当初は中国人観光客をターゲットとしていたものの、迎撃ミサイルの配備問題により、韓国を訪れる観光客が激減し、経営に大きな影響を受けた。第2期オープン後は年間来場者数は480万人を見込み、うち55%にあたる270万人が韓国人となる見通し。短期的な中国人観光客の増加には否定的で、日本や東南アジアからの来場を見込む。

2017年には1,700人、今年は800人を新たに雇用しており、新規雇用の創出による観光産業の発展が見込まれるとしている。