東海道新幹線ホーム上の英語放送拡充 車内放送の翻訳機能も試行

JR東海は、訪日旅行客の利便性向上などのため、2019年度中に駅ホーム上における英語での新たな自動放送を導入する。

列車の接近、到着、出発に合わせた日本語での自動放送に加えて、新たに英語で列車番号、到着番線、行き先などの自動放送を組み込む。英語放送の追加に伴い、日本語放送の一部(グリーン号車、喫煙ルーム号車、乗り換えに関する案内など)は取り止める。対象は東海道新幹線全17駅。

また、駅コンコースや車内では、輸送障害時に必要な情報をタイムリーに案内できるよう、ツールを活用した英語放送を試行する。発生し得る多様な事態を想定してタブレット端末に予め登録した英語の定型文から、駅係員が必要な文章を選択し、駅の放送装置に接続して放送。

内容は、列車の遅延、運転見合わせ、運転再開見込み、払いもどしの案内など。9月下旬以降、品川、新横浜、小田原、京都、新大阪の各駅で順次開始し、2019年3月末まで実施する。

さらに、新幹線車内では、乗車中の訪日外国人に対してタイムリーな情報提供を行うため、乗務員が所持するスマートフォンのアプリを活用した英語放送を試行する。アプリでは、予め登録した多様な英語の定型文から乗務員が必要な文章を選択し、車内の放送装置に接続して放送できる。このほか、乗務員が話す言葉を英語に翻訳して放送する機能も組み込む。

放送内容は、列車の遅延、列車の行先変更、運転再開見込み、到着遅れ見込みなど。10月から順次開始し、2019年3月末まで、システムの安定性、使い易さや音声認識の正確性の検証などを行う。対象列車は東京~新大阪間の定期列車。

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