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世界一周航空券が8万円? 14日間の“クレイジー”な世界旅行の全貌【レポート】
激安世界一周航空券はこう探す!
今回のような航空券を探すポイントは大きく分けて3つある。
1. ソウル発
2. 南米行き
3. 南米の前後でラタム航空を使う
この3つを全て満たす航空券を根気よく探せば、10万円前後で世界一周ルートを取る航空券が出てくる。検索にはGoogle Flightを使うのがおすすめだ。
旅慣れた人なら複数の予約サイトを横断的に検索できるSkyscannerを使う人が多いと思うが、Google Flightの強みは検索速度。1〜3を満たす航空券のルートは無数に存在し、日付という変数もある。掲載数はSkyscannerに劣るのだが、今回はより多くの条件を速く比較することの方が重要になる。
効率的に検索するには、「ざっくり調べて」「掘っていく」という順序が良いと思う。どういうことか、以下でより具体的に解説してみる。
ざっくり調べて当たりをつける
まずは1と2の「ソウル発」で「南米行き」の条件だけだと、いつどこに行くのが安いのか見当をつけていく。
Google Flightで出発地を「ソウル」、目的地を空欄、日付を適当に指定して、地図上で南米の各目的地への値段を表示してみよう。検索結果を見て、比較的運賃が安い目的地を選択する。ここではブエノスアイレスを選んだ。
目的地を決めたら、次は日付を固めていく。カレンダー表示にするとソウル発ブエノスアイレス行きの料金が日付ごとに出てくる。この中で安い料金が出ている日付を選択しよう。
目的地と日付が決まれば、そこを掘っていく
南米のどこに、いつ行くと安い傾向にあるのか大体イメージできただろう。次はそれをベースにして世界一周ルートを作ってく。簡単に言うとソウルからブエノスアイレスまでの間に経由地を追加していく作業だ。作りたいルートは以下のようなものになる。
1.ソウル〜経由地A
2.経由地A〜ブエノスアイレス
3.ブエノスアイレス〜経由地B
4.経由地B〜ソウル(または東京でも可)
まずGoogle Flightで「複数都市」を選択する。経由地A、Bを選ぶ際には、3の条件「南米の前後でラタム航空を使う」というのが鍵だ。
つまり経由地A、Bはラタム航空の就航都市である必要がある。何故ラタム航空なのかははっきり分からないが、おそらく同社の発券システムは様々なルートが許容されてしまう仕組みになっているからだと思われる。
就航都市を調べるとき、一番正確なのは公式サイトの情報を参照することだろう。2018年11月現在、ラタム航空のサイトには上のような就航都市マップが載っている。
ここに載っている都市を片っ端から経由地A、Bに当てはめていく。ラタム航空グループは世界26カ国、140都市に就航しており、全パターンを調べるのは不可能に近い。そのため行きたい場所を中心に適当に調べていき、良いプランを見つけたらそこで手を打つのが効率的だと思う。
筆者が検索した中で安かったのは、経由地Aにマドリード、経由地Bにオークランドを選んだプランで、料金は119,728円と表示された。
ルートが固まれば日付をずらしてみて微調整し、経由地に長く滞在できる旅程を探すと良いだろう。予約はGoogle Flightで表示された代理店で行うことができる。
マイルはどれくらい貯まるか
うまく世界一周航空券を探せた場合、飛行距離はだいたい25,000マイルを超えてくる。マイレージプログラムにもよるが、一発で国際線航空券に交換できるほどのインパクトだ。
長くなってしまったのでここでは割愛するが、トライシーでの最近のトレンドは「アラスカ航空」にマイルを加算することである。以下の記事が詳しいので、余力のある人は参照して欲しい。
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最安8万円台 ソウル発世界一周航空券を検証する【橋賀秀紀のフカボリ 】
「14日間世界一周」を終えて
写真はパタゴニアのふもとの街、プエルトナタレスの港に立つチリの国旗。
「ソウルから東京まで、約25,000マイルを全てエコノミーで移動する。」
最初にこの航空券を見つけたときは過酷な旅になることを覚悟したが、実際行ってみるとかなり楽しかった。場所が変わるごとに国だけでなく、大陸が変わるので毎回全く違う文化や人に出会う。西に進み続けて日本に戻ってこれたのは、地球が丸いので当たり前だが不思議な感覚でもあった。
この航空券の有効期間は3日から1年間。つまり3泊4日の週末弾丸世界一周も可能だし、1年間かけてじっくり各地を回ることもできる。また前述した通り、ラタム航空の就航都市は140もあるので、数十万通りのルートが存在する。
筆者が観測した中で最初にこの航空券が話題になったのは昨年10月。1998年開設の米国の老舗旅行コミュニティ「Flyertalk」に書き込まれたスレッドには600件近いコメントが寄せられている。
万人に魅力的な内容ではないだろうが、間違いなくこの航空券は旅の可能性を広げてくれた。世界にはまだまだ誰も知らないような驚きの航空券が眠っていそうだ。