シンガポール航空、東京/成田〜シンガポール線へのエアバスA380型機投入期間変更 2025年5月1日から
広々とした小型機、大韓航空のエアバスA220-300型機日本線初便に搭乗した【初便レポート】
大韓航空はエアバスA220-300型機(旧名称:CS300型機)を、名古屋/中部〜釜山線に導入した。日本へのエアバスA220-300型機は初乗り入れとなる。初便となる11月5日の名古屋/中部発釜山行きに搭乗したので、様子をレポートしたい。
エアバスはCシリーズの製造・販売を行うC Series Aircraft Limited Partnership(CSALP)の株式の過半数を取得し、ボンバルディアのCシリーズ、CS300型機の名称をエアバスA220-300型機に変更している(大韓航空ウェブサイトなどで旧称を使用しているが、本記事ではエアバスA220-300型機に統一する)。
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機内はプレミアムエコノミークラスの「エコノミープラス」25席、エコノミークラス102席をいずれも「2-3」配列で計127席を配置している。前に向かって左側が2席、右側が3席を配置している。2人や4人グループでは2人掛け、3人や6人グループでは3人掛けの座席を選択すると良く、グループ旅行には最適な機材だろう。
座席間隔は、エコノミープラスが91.4センチ、エコノミークラスが81.2センチで、10センチほど違う。座席幅は同じだ。筆者の座席は2席側の通路側のエコノミークラスだったが、実際に座ってみると、想像していた以上に広々としている印象を受けた。横5席とすることで、座席幅を同クラスの機体より4.6センチ広くすることができたという。その分、3席の通路側からは、頭上の読書灯などのボタンに手が届きづらいという声も聞かれた。荷物棚は広々としており、機内持ち込みサイズのスーツケースも収納できる。
座席数はこれまで使用していた、ボーイング737-900型機と比較すると70席程度少なくなり、ビジネスクラスのサービスもなくなった。通常、需要が少ない路線は便数を減らされてしまい、乗客の利便性を損なうことになるが、機材を小型化することができれば、需要が少なくても便数を維持できる。そういう意味では、居住性の高い小型機は地方路線にとって最適な機材であると言える。
機内にはパーソナルモニターはないが、乗客のスマートフォンやタブレット端末などを通じ、映画や音楽などの機内エンターテインメントを提供している。チェックインカウンターでは、「beyond M」というアプリのインストールを促され、機内ではWi-Fi(SSID「KAL Wi-Fi」)を通じて映画や音楽を楽しむことができる(映画を楽しむような時間はなかったが)。現在地がわかるマップもあり、見比べながら景色を楽しめるのは嬉しい。日本語のコンテンツもある。
USBやAC電源もあるが、タブレットスタンドのようなものはないので、手持ちになってしまうのが少々残念。給電しなくても約1時間半程度であればさほど電池の減りを気にするほどでもないという印象を受けた。パソコンから楽しむ場合にはアプリをインストールする必要はないので手軽だ。
化粧室は最前方と最後方に2箇所ずつ設置しており、最後方右側1ヶ所のみ車椅子に対応している。最後方の2ヶ所は窓付きのトイレで、小さい機体ながらも開放感がある。乳児用ベッドのバシネットはエコノミープラスの最前方28列目のみ(同機の席番は1列目は28番から始まる)設置できる。
離陸後には、クロアチアのザグレブへの就航をアピールするシールが印象的な、プラスチックのボックスに入った軽食が手際よく配布される。蓋を開けると、おにぎり、スナック、水がコンパクトに収められていた。もちろんアルコールのサービスもあり、韓国ビールもあるが、ぐっと我慢して釜山の夜の楽しみに取っておく。午後3時過ぎに出発する便なので、これくらいのおやつ程度の量で充分に思える。
食べ終わったボックスは手際よく回収された後は、免税品の販売も行われる。機内が少し落ち着いてきたところで、夕焼けとともに釜山の街が現れ、着陸。入国審査などを抜け、人気スポットの海雲台近くのホテルに到着したのは午後7時頃。夕食にはちょうどいい時間だ。
エアバスA220-300型機は、12月から東京/成田〜釜山線、2019年1月より札幌/千歳・福岡〜釜山線でも運航を開始する。運航開始が待ち遠しい機体だ。