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エア・タヒチ・ヌイ、2月から787-9を日本線投入 A340は来年11月全機退役
エア・タヒチ・ヌイは、東京都内でプレスミーティングを開催し、クリストファー・コレンケ商業・マーケティング部門ヴァイスプレジデントと千野淳日本・アジア統括支社長が現状について説明した。
エア・タヒチ・ヌイは1996年に設立し、エアバスA340型機1機から運航を開始した。2005年まではエールフランス航空が日本総代理店(GSA)として営業や予約業務を行っており、2006年に日本支社を立ち上げた。東京/成田〜パペーテ線は1998年11月に就航し、今年で日本就航20周年を迎える。現在、東京/成田〜パペーテ間を火・土曜の週2便運航しており、うち7割強が日本人の利用。残り3割弱は、中国、韓国、台湾、香港からの利用者だという。
新機材のボーイング787-9型機を10月に1機導入したばかりで、順次エアバスA340-300型機の置き換えを進める。現在5機を運航しているものの、ボーイング787-9型機の導入は4機となるが、現在のスケジュールでは4機で充分賄うことができるといい、1機は重整備時やチャーター便運航時などに活用しているという。現有機は4発エンジンで燃費が悪く、長距離路線が多いエア・タヒチ・ヌイにとっては厳しい状況だったという。
初号機はオークランドとロサンゼルス線に投入する。2機目は1月に到着し、2月5日より東京/成田〜パペーテ線に導入する。3月23日まで運航した後、一時的にエアバスA340-300型機での運航に戻るものの、3機目の受領後となる6月8日から全便をボーイング787-9型機での運航とする。4機目は8月に受領し、エアバスA340-300型機は11月に全機退役するという。
エア・タヒチ・ヌイではボーイング787-9型機を「タヒチアン・ドリームライナー」と呼び、機体に強さや自由、愛護、継続、繁栄などの意味があるタトゥーのモチーフを入れた。尾翼のタヒチの花であるティアレは、正面から少し右向きのデザインになった。左が過去、右が未来を表し、未来に向いて歩いていくという意味合いがあるという。
新たにプレミアム・エコノミークラス「モアナ・プレミアムクラス」を「2-3-2」配列で32席を設定。ゾディアック・エアロスペース社製のZ535タイプの座席を導入し、シートピッチは約96.5センチ、座席幅は約25センチとゆったりとした空間を提供する。ビジネスクラス「ポエラヴァ・ビジネスクラス」はロックウェル・コリンズ社のデザインによるフルフラットシートで、「2-2-2」配列で30席、エコノミークラス「モアナ・エコノミークラス」はゾディアック・エアロスペース社のZ300タイプの座席で「3-3-3」配列で232席を設ける。
ビジネスクラスの座席には16インチ、プレミアム・エコノミークラスの座席には13インチ、エコノミークラスの座席には12インチのモニターを設置するほか、機内Wi-Fiサービスも開始し、ビジネスクラスでは2メガバイトまで無料で提供する。2月と3月にはプレミアムエコノミークラスへのアップグレードを空港でのみ受け付け、事前販売はしない。
全クラスで提供しているアメニティキットをリニューアルし、ビジネスクラスで提供する海外ブランドの製品をタヒチブランドに変更し、充実させた。制服は変わらないものの、機内食をサービスするドレスをリニューアルする。
現在、パペーテとオークランド、ロサンゼルス、東京/成田、パリの4路線を運航している。新路線の開設は、ホテルが足りていないことから直近では難しいとしており、2021年から2022年にかけて、客室数は現在の2,800室程度から1,500室程度増加する計画で、それまでは共同運航(コードシェア)などでネットワークを広げ、ポテンシャルの高いマーケットへは自社運航に切り替える。アメリカなどの早期に予約するマーケットに客室を取られてしまい、日本人の利用者を逃しているケースもあるという。
8月28日からは、ラタム航空が運航する、パペーテ〜イースター島〜サンティアゴ線で共同運航(コードシェア)を開始し、日本発イースター島行きの公示運賃も設定した。日本からは、日本支社立ち上げ直後の13年前はハネムーン利用者が多かったものの、ハネムーン世代の人口減の影響などもあり年々減少する一方、シニアの需要が急速に伸びているという。特にイースター島は人気目的地の一つである一方、定期便では旅行日程が長すぎることから、5年間に渡って、東京/成田〜パペーテ線の定期便とパペーテ〜イースター島線のチャーター便を組み合わせたツアーを販売しているという。来年も5月までに4便の運航を決めている。
今冬スケジュールからは、東京/成田〜名古屋/中部・大阪/伊丹線と東京/羽田〜札幌/千歳・福岡線の4路線で日本航空(JAL)とコードシェアを開始。これにより、大韓航空、カンタス航空、ニュージーランド航空、アメリカン航空、エアカラン、ラタム航空をあわせた航空7社とフランス国有鉄道の8社とコードシェアを行うことになる。