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MRJ、パリエアショーに実機展示 改称など発表へ
三菱航空機は、名古屋市内で機体開発の進捗などを発表する、「Quarterly Update」を6月7日に開催し、水谷久和取締役社長とアレックス・ベラミー最高開発責任者が開発動向などを話した。
開発中の「MRJ」が属する100席未満のリージョナル市場は5,137機の需要が見込まれ、そのうち北米は39%、ヨーロッパは14%を占めると説明。競合が違う市場に注力していることから、ベラミー最高開発責任者は、「市場は成長している。三菱航空機は一番よい立ち位置にある。リージョナルジェット市場を捉えるには非常に良い機会」と胸を張る。
さらに、機齢が20年を超える機体の代替需要が今後増加する。2020年から38年にかけて、安定して年間200機程度の需要が見込まれ、そのうち84席以下の市場が多くを占めるとした。北米市場では、76席構成の「MRJ70」が求められており、より短胴の「MRJ70」の開発を進めたい考え。
親会社の三菱重工業は、カナダのボンバルディアから「CRJ」事業の買収に向けた検討を進めている。「答えが出ているわけではない。検討が三菱重工サイドで行われているのは事実。三菱航空機側からの回答は控える」とした。
試験飛行は4機を用いて行っており、5月には月間40フライトの見通しを超える、48フライトを実施した。1号機には改善版ブレーキソフトウェアを搭載し、実機試験をアメリカ・ニューメキシコ州のロズウェルで実施。2号機は3月22日より改修を開始し、5月29日に機体の電源を入れ、機能試験を実施中。6月中に飛行試験を再開する。3号機はTCアビオニクス試験を実施、4号機は自然着氷やエンジン&APU試験などを行い、ドレイン&換気試験のためのアップグレード中。
実機展示の見送り説もあった、パリエアショーには、試験機3号機を展示し、順調に開発が進んでいることをアピールする。「SPACE JET(スペースジェット)」への改称や、76席構成の「MRJ70」の発表も見込まれている。