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JALのエアバスA350型機、営業運航開始 快適性アピールで競争力強化、初便はWi-Fi不具合も
日本航空(JAL)は、日本初となるエアバスA350-900型機の営業運航をきょう9月1日より開始した。
JALは2013年10月に、A350-900型機18機、A350-1000型機13機の計31機を確定発注。オプションとして25機発注している。JALと統合前の日本エアシステム(JAS)を除くと、JALによるエアバス機の発注は初めてで、6年程度かけてボーイング777型機を置き換える。
エアバスA350-900型機は、全長66.8メートル、全幅64.75メートル、全高17.05メートル。巡航速度は時速916キロで、航続距離は15,000キロ。標準の座席配置は、ファーストクラスが「2-2-2」配列で12席、クラスJが「2-4-2」配列で94席、普通席が「3−3−3」配列で263席の計369席で、繁忙期などの需要増に対応するため、短期間で座席数を変更できる仕様とした。全席にタッチパネル式の個人モニター、AC電源、USBポートを備え、機内Wi-Fiによるインターネット接続サービスも提供する。
最初に導入する3機には特別塗装を施す。初号機は「挑戦のレッド」、2号機は「革新のシルバー」、3号機は「エコのグリーン」として、機体後部に「AIRBUS A350」の文字を塗装した。初号機は6月、2号機は8月にそれぞれ受領しており、3号機は9月中旬に受領予定で、順次幹線に投入する。
まずは1日17往復を運航している、東京/羽田〜福岡線のうち3往復をエアバスA350型機での運航に切り替える。東京/羽田発の始発便、福岡発の最終便に投入するなど、ビジネスでの利用を意識した機材投入で、座席改良などの快適性を武器に競争力を確保する。10月12日から6.5往復、翌13日から7往復に拡大する。
初便となった、東京/羽田発福岡行きのJAL317便は満席で、定刻より16分遅れの午後0時26分に出発し、同14分遅れの午後2時14分に到着した。多くの航空ファンが搭乗し、出発時には新たに取り付けられた個人用モニターから、尾翼や前方からのカメラ映像を楽しむ姿が多くみられた。出発から到着まで利用できるとしていた機内Wi-Fiを利用したインターネット接続サービスは、不具合により利用できなかった。
折り返しの福岡発初便となる東京/羽田行きのJAL318便は、乗客363名が搭乗。前便の乗客の降機に時間を要したほか、モバイルバッテリーを預け入れた乗客の荷物を取り下ろしたことから、定刻より38分遅れの午後3時38分に出発し、同47分遅れの午後5時27分に到着した。両便を乗り継いだ乗客は76名だった。客室乗務員は本来9名のところ11名が乗務した。
搭乗時には搭乗記念証、ステッカー、ペン、子ども用モデルプレーン、はがき、バゲージタグのセット。降機時には折り鶴が簡単にできる折り紙を記念品として乗客に配布した。
機内誌「SKYWARD」は各席に搭載せず、モニターで電子書籍版を閲覧できるようにした。従来の冊子も機内には搭載している。機内販売・通信販売カタログ「JAL SHOPPING」は従来どおり搭載している。
また、機内安全ビデオもきょうから刷新し、放映を開始した。近年発生した事故の際、手荷物を持ったまま緊急脱出をした事例が相次いだことから、荷物で通路が塞がれて大勢の乗客が脱出口に進むことができなくなる様子や、荷物やハイヒールによって脱出用スライドが破損して利用できなくなる恐れがあることなどのリスクを強調している。
9月1日から4日まで、羽田空港第1ターミナルのマーケットプレイスで、座席の展示も行い、最新鋭機の就航をアピールする。