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1日借りて乗り捨て料込みで1,080円? ニッポンレンタカーの「特割ワンウェイ」を利用してみた【コラム】
費用対効果を検証してみる
今回宇都宮から横浜まで移動した際にかかった費用は、
・「特割ワンウェイ」料金1,080円
・ガソリン代 約1,300円(約200キロ走行)
・通行料 計4,680円(東北道鹿沼IC→首都高速道路用賀ランプ:4,070円など)
計約7,060円となった。一方、一部公共交通機関がない区間もあるが、新幹線などで移動した場合、
・宇都宮→センター南(横浜市北部の用務先の最寄駅)5,040円(東北新幹線普通車自由席利用・横浜経由)
・センター南→秋葉原(返却した営業所の最寄駅)850円(新橋・横浜経由)
となり、大人1名あたり5,890円となった。バスなどの公共交通機関で代替できなかった宇都宮市内の移動や、列車の乗り継ぐ手間や時間を省けたことを加味すると、利便性を含めれば遜色なく、互角だと感じる。また、休日に利用すれば、ETC割引もあり、通行料は安上がりになる。
今の話は、あくまで1人利用が前提。2人以上で利用した場合、さらにお得度は上がる。追加された人数分の交通費が浮くと考えてしまって良さそうだ。実際、横浜市北部の用務先からは3人で利用したため、レンタカーの費用の”元”は取れていると感じた。
この宇都宮から東京への移動、レジャーにも使えそうだ。宇都宮で待ち合わせして、日光・鬼怒川方面に足を伸ばしてみるのはどうだろうか。日光宇都宮道路の通行料は別途必要だが、半日あれば、紅葉や行楽シーズン以外の渋滞の激しくない時期なら十分楽しめそうだ。1日楽しんだとしても、レンタカー関連費用は、トータル1万円程度で収まりそうだ。
利用する区間によってもちろん変動するが、予定が合うのであれば、2人以上の利用でものすごくお得になりうるポテンシャルがある。1人でも、工夫次第では移動の最適解に躍り出うる。
渋滞などの時間が読めないリスクはあるが、乗り換えの手間がなく、時間短縮も実現できたので、筆者は今回はとても満足できるりようだったと感じた。
アプリの仕様に疑問はあるも、条件に合えば利用価値はある
「特割ワンウェイ」は、出発と返却の営業所、利用する車の車種や利用する時間、発着地の距離などで料金はあらかじめ決まっている。今回の宇都宮~東京間で1日1,080円というように、条件にあって破格で利用できるなら、利用価値はあるのではないか。
ただ、このサービスは、おそらく他の利用者が乗り捨てた車を、もとの営業所やそのエリアに戻す作業について、従来は従業員などを割いておこなっていたのを、一般利用者に「マッチング」していると推測でき、そのようなサービスの性質を踏まえると、事前に予約することは難しいようだ。交通手段を含めた予定が事前に決まっている場合や、レンタカーを使いたい日程が決まっている場合に利用するのには向いていない。
また、SNS上でも指摘されていたが、アプリの仕様や挙動には改善の余地がある。先述した通り、アプリ内では、各営業所ごとに、その営業所から出発するか、返却する「特割ワンウェイ」の車の候補が表示されるが、その営業所に発着しない車の候補は表示されない。
実際に筆者が検索していても、希望の営業所と隣の駅にある営業所では、表示される候補が異なることが多々あったが、条件に合う車を見つけるには、営業所ごとにしらみ潰しに検索し続けなければいけない。表形式などで一覧にするなど、「マッチング」の改善の余地はあるだろう。
しかし、これらの不便な点を除いても、条件に合えば十分に利用価値があると感じた。他社でも同様のサービスを行っており、このようなレンタカーの「マッチング」サービスは、一考の価値がありそうだ。