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一体何が進化した? 最新鋭の新幹線「N700S」に乗ってみた(普通車編)
JR東海が2020年7月の営業投入を予定している、東海道新幹線の新型車両「N700S」。外観からは従来の「N700A」とあまり違いがわからないこの最新鋭車両だが、一体どこが進化しているのだろうか。実際に確かめるため、10月30日に東京〜豊橋間で試運転を行った「N700S」に乗車した。この記事では、普通車客室内の大きな違いを取り上げる。グリーン車についてはこちらの記事をご覧いただきたい。
東京駅19番線に姿を現した「N700S」。外観では青いラインの長さが変わったのがわかりやすい特徴だ。
進化その1 座り心地が上がったシート
シートは背もたれと連動して座面が深く沈み込むようになった。リクライニング角度は従来と変わらないが、腰のフィット感が上がり、座り心地が改善されている。
進化その2 全席にコンセント装備
最も大きな進化は客席のコンセント。従来は一部を除いて窓側席にしか設置されていなかったが、「N700S」では全席に装備された。A・D席は左肘掛けに、B・C・E席は右肘掛けの先に付いている。これでもう、「喫煙室やトイレに行きたいから通路側がいいけど、電源もほしい!」というジレンマが解消する。ちなみに、シートのデザインも少し変わっている。
進化その3 走行位置がいつでもわかる
車内でふと、「今どのあたりを走っているのだろう」と思ったことはないだろうか。「N700S」では、車内の液晶ディスプレイに現在の走行位置が表示されるようになった。コンセントに次いで、筆者にとって嬉しかったのはこの部分の変化である。画面自体も従来比50%大型化されて見やすくなった。
進化その4 忘れ物防止の光
実は頭上の荷物棚にも進化が。停車駅が近づくと棚が明るく光るというもの。光によって荷物に目が行き、降車時の忘れ物を防いでくれる。中央線で新宿下車時に荷物を忘れ、河口湖まで取りに行く羽目になったという知人のエピソードを聞いたことがある筆者は、これは親切な進化だと思った。
進化その5 車椅子スペースの増加
東海道新幹線には11号車に車椅子スペースがある。従来は1台しか使うことができなかったが、「N700S」ではシートピッチなどを調整することで2台分のスペースを確保した。シートを壁側に寄せることで、車内販売のワゴンが余裕をもって通り抜けられる幅を確保している。