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オタク男子2人が”女子旅”を学んでみた 「葉山女子旅きっぷ」をどう使いこなす!?【レポート】
ビーチリゾートとして名高い葉山に来て海辺を散策しない手はない。せっかくこのような風光明媚な地に来たのだから、記念写真の1枚でも撮ればよいのだが、普段そういう行為をしていなさすぎて、全く自撮りに思いが至らなかった。陰キャラ(=陰気な人物、日陰者を意味するネットスラング)にイン・キャメラは使いこなせないのである。
続いて訪れたのは神奈川県立近代美術館葉山館。現代的な外観の、巷で言うところの”インスタ映え”する建物を前に写真を撮る人の姿も多い。筆者たちは正規の入場料を支払って入館したが、こちらの施設も「ごほうび券」の対象となっている。館内展示物の撮影はNGだったので写真はないが、ちょうどやっていた企画展(12月25日まで開催)ではいい感じのガラス工芸を見ることができた。
ミュージアムショップも併設されており、ここで土産物を物色するのもいいだろう。(ショッピングを楽しむ精神性と経済的余裕のない筆者は特に何も買わずに退館してしまった)
「ごほうび券」は美術館の他、クルージングやビーチヨガ、映画鑑賞など様々なアクティビティに利用できる。しかし、食い意地を張った我々が選んだのは、カフェ併設のパン屋「ブレドール葉山店」のフレンチトースト。
このような洒落たものを口にする機会がなかなかないオタクにとっては、間違いなく「ごほうび」と呼べる代物である。いつも不摂生な生活を送っているのだからヨガでもやって健康な身体を目指せ、という指摘はこの際黙殺していきたい。
夜になると、昼間大勢いた観光客の姿はすっかり見かけなくなった。これは、葉山が都内から半日だけで気軽に訪問できる距離であることの裏返しだろう。
今回の小旅行は、普段の限界旅行とはあまりにもかけはなれた体験の連続だったが、それはそれで案外楽しく過ごせたと個人的には思う。
ただ、周りの健全な人々がやっている女子旅とは何かが違う気がしてならないし、よくよく振り返ると、同行者と「これやったら女子旅っぽくない?」「こういうことしてる女よくいるよな?」といった冷やかしまがいの会話の記憶ばかりがよみがえるのだ。
行く前から薄々感じてはいたものの、やはり女子旅に必要なのは、行先やアクティビティから醸し出されるキラキラ要素ではなく、キラキラした精神性なのだと痛感した一日となった。