外務省、イラン一部地域への渡航中止勧告 感染症危険情報引き上げ

外務省は2月28日、イランのコム州・テヘラン州・ギーラーン州の感染症危険情報を、「レベル3(渡航は止めてください。)」に引き上げた。

2月19日にイラン厚生省から新型コロナウイルスによる感染症例が発表されて以降、急速に感染例と死亡例が増加しており、2月28日時点で感染245例、うち死亡26例が確認されている。特に、コム州・テヘラン州。ギーラーン州での感染者は、一層増加している状況が継続しており、世界保健機関(WHO)は、イランでの致死率が約10%と高いことから、公表数以上の感染者がいる可能性を示唆している。

さらに、イランを発着する国際線が相次いで運航を停止しており、陸路や海路の国境閉鎖なども発生しているなど、移動上の制限が生じており、今後も広がる恐れがあることから、状況を総合的に勘案して決定した。この3州を除くイラン全土には、「レベル2(不要不急の渡航は止めてください)」の発出を継続している。

在留邦人と渡航者に対しては、現地の状況が急激に悪化する可能性も念頭に、現地の最新情報の収集と感染予防に万全を期すとともに、日本への早期の一時帰国について至急検討するよう求めている。

■関連記事
日本からの渡航者や日本人に対する入国・入境制限、入国・入域後の行動を制限している国一覧(4月3日午前6時時点)
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う、感染症危険情報発出国・地域一覧(4月3日午後5時現在)