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50台のカメラで600種類の商品を追跡 高輪ゲートウェイ駅の無人キャッシュレス店舗で買い物してみた
山手線の新駅、高輪ゲートウェイ駅に開業する無人AI決済店舗「TOUCH TO GO」が9日、メディアに公開された。
「TOUCH TO GO」では、店内に設置したカメラなどで、客が手にとった商品をリアルタイムに認識。自動的に購入金額が計算され、交通系ICカードで支払いができる次世代の売店だ。JR東日本スタートアップと、AI技術を活用した事業を行うサインポストの合弁会社、TOUCH TO GOが手がける。
2017年から大宮駅や赤羽駅で行った実証実験を経て、常設店舗の1号店として3月23日に高輪ゲートウェイ駅に開業する。
「TOUCH TO GO」は、改札内2階コンコースの田町寄りに位置。駅舎と同様にガラス張りの外観が特徴だ。
店内に入ると、左手に入場ゲート、正面に決済エリアと出場ゲートが設置されている。面積は60平米ほどで、弁当や菓子類、飲料など、約600種類の商品が揃っている。
利用者は入場ゲートから1人ずつ入り、普通の買い物のように欲しい商品を手に取る。すると、店内に設置された約50台のカメラやセンサーが、どの利用者がどの商品をいくつ手に取ったかを認識する。そのため、手に取った商品を会計前に鞄に入れてしまっても問題ないという。
筆者は敢えて、紙パックのオレンジジュースを2点同時に手に取ってみた。さあ、正確に認識されているだろうか。
店内を一周して決済エリアに立つと、見事にオレンジジュース2点の合計金額が表示された。
Suicaで支払いを済ませると出場ゲートが開く。決済エリアでの認識速度、決済速度ともにスムーズで、ストレスなく利用できた。万が一認識エラー等が発生した場合は、コールセンターのスタッフが遠隔で対応するという。
開業当初の決済方法は交通系ICカードのみだが、クレジットカードやその他の電子マネー等にも順次対応していく予定だ。また、同時に利用できる人数は10〜15人ほどで、入場人数はゲートで調整する。
買い物のスタイルをガラリと変えるこのシステム。店側にとっては、レジ業務にあたるスタッフの削減というメリットもある。TOUCH TO GOは、この高輪ゲートウェイ駅の1号店をモデル店舗に、人材不足に悩む小売店・飲食店向けのサービスとして展開していく考えだ。