ロンドン・ヒースロー空港の現状、帰国者で混雑も【レポート】

T2は出発客多数で大混乱

「誰もいないT5」について、トピックを書こうにも書きようがない訳なのですが、次に立ち寄ったもう一つの稼働中のターミナルであるT2は、天と地ほどの違いがありました。なんと、ターミナル中が出発客で溢れていたのです。

地下鉄で一駅戻って、T2ビルの地下まではT5並みに人がほとんどいませんでした。ところが、出発階に上がってびっくり。「搭乗客以外の入場は不可」との表示がなされている上、チェックインにやってくる利用客に対し「地上階に戻れ」と声をかけています。成田空港で例えると、一旦、出発階まで来た客を全員、鉄道駅のある階まで戻れという状況ですから尋常ではありません。

そしてその「地上階」へ。なんと、地面に2メートル幅でロープが張られ、おびただしい数の若者たちが列を成しています。様子を聞くと、中国に帰る学生がこれから2機のフライトで出発する、というではありませんか。

空港係員によると「出発階の広さではソーシャルディスタンシングが取れない。使えるすべてのスペースを使って、誘導をかけている」とのこと。

ただ、たかだか2便分の搭乗客の整理に空港の建物全体を使うような格好で対応する状況を見るにつけ「500人乗りのフライトだと、列は1キロに及ぶ。そんなのは普通の空港では無理だ」とヒースロー運営会社の社長が頭抱えているとの報道を思い出しました。

なお、日本の航空会社では、日本航空(JAL)が通常使用するT3からT2へ一時的に移転しています。全日本空輸(ANA)は従来からT2を発着しています。

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