JTB決算、16億円の最終黒字 訪日旅行以外は前年割れ

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JTB(ジェイティービー)は5月29日、2019年3月期連結決算を発表した。

売上高は1兆2,886億円(前期比5.8%減)、営業利益14億円(同78.0%減)、経常利益25億円(同15.5%減)で、16億円の最終黒字だった。国内旅行、海外旅行、第三国間のグローバル旅行の各部門では前年割れしたものの、訪日旅行は増加した。

ゴールデンウィークの10連休やラグビーワールドカップなどの大型イベント、法人事業が好調だったものの、新型コロナウイルスの影響によるツアーの中止や、イベントの中止や延期の影響を受けた。

個人事業は、ハワイやヨーロッパへの需要が堅調だった。店舗での来店予約制や担当者制の取り組み強化で、購入金額の高い利用者の総数は前年を上回ったものの、全体での利用者総数や売上高は伸び悩んだ。アゴダと提携し、るるぶトラベルやJAPANiCAN.comのリニューアルも行っており、今後も利用者などからの意見をもとに改善し、販売を拡大していく。

法人事業は、企業の堅調の需要や大型イベントの取り扱い、ソリューション営業の拡大により、売上高や営業利益ともにほぼ前年並みだった。グローバル事業は、構造改革による経費削減効果や訪日大型イベントによる需要の拡大の一方で、為替の影響を受けて、前年並みの水準だった。

2020年3月期の業績見通しは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が算定できないことから、未定とした。

JTBグループの連結対象会社数は国内33社、海外118社、持分法適用会社23社の計174社で、従業員数は27,212人。2019年3月末より6社、1,298人減った。