スターラックス航空の日本就航、時期はいまだ不透明 沖縄に7月就航計画、貨物専用便も否定せず

スターラックス航空

スターラックス航空は、台北/桃園〜沖縄/那覇線の7月1日を目標に、開設準備を進めている。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う、日台両国の渡航制限が続く中での就航計画で、スターラックス航空の広報担当者は「日本の入国制限次第」と、最終的な就航日の発表までは時間を要する見通しを示した。

国土交通省は、スターラックス航空による外国人国際航空運送事業の経営許可申請を5月13日付けで許可。7月1日の台北/桃園〜沖縄/那覇線への乗り入れ計画が明らかになった。フルフラットになるビジネスクラス8席と、エコノミークラス180席の計188席を配置した、エアバスA321neoで1日1便を運航する見通しだ。東京でのカスタマーサービスと財務を担当するスタッフと、那覇空港の空港スタッフの募集も行っており、今後も日本路線を拡充していくとみられる。貨物専用便としての就航は、「市場の状況に応じて評価される」(広報担当者)として明言を避けた。

日本政府はまず、新型コロナウイルスの感染者が少なく、封じ込めに成功しているオーストラリア、ニュージーランド、タイ、ベトナムの4ヶ国からのビジネス目的での渡航者を対象に、制限を緩和する方向で各国政府と調整を進めている。自民党外交部会・外交調査会が、台湾を加えるよう政府に要望することも報じられている。台湾への外国人観光客の入境規制は、10月に緩和される見通しだ。

スターラックス航空

スターラックス航空は、エバー航空を傘下に持つ長栄集団の創業者で、2016年1月に死去した張栄発氏の四男である張國煒氏が、2016年11月に設立計画を発表。着実に準備を進め、今年1月に、台北/桃園〜マカオ・ペナン・ダナン線を同時開設した。セブへの就航も計画している。

現段階では3路線しか運航していないものの、台北・桃園国際空港にはラウンジ「GALACTICラウンジ」も開設。機内はBMWグループのDesignworksチームが「自宅の心地良さ」をテーマにデザインし、「澄んだほうじ茶の色」を基調とした色合いで落ち着いた空間に仕上げている。エアバスA350-1000型機12機とエアバスA350-900型機5機の計17機を発注しており、台湾とヨーロッパ、北米などを結ぶ長距離路線に投入することを計画している。