コロナ終息願い、東海道新幹線品川駅で読経 「薬師三尊」の分身も出現

品川駅 薬師三尊像

新型コロナウイルスの終息を願い、JR東海は16日、東海道新幹線の品川駅コンコースで高さ約4.6メートル、幅約8.2メートルの薬師三尊像パネルをお披露目した。

パネルの薬師三尊像は、天武天皇が680年に持統天皇の病気回復を願って創建した奈良市の薬師寺に祀られているもの。本尊の薬師如来は心身の健康をまもる仏様とされ、医王如来とも呼ばれる。左脇侍(向かって右側)には日光菩薩、右脇侍(同左側)には月光菩薩が並ぶ。JR東海は、約1,300年に渡って人々の健康を見守ってきた薬師如来像に新型コロナウイルス早期終息の願いを届けたいという思いから、パネルを品川駅に掲出することにしたという。

品川駅 薬師三尊像
▲薬師寺 加藤朝胤管主

この日は同寺の加藤朝胤管主が同駅を訪れ、パネルの薬師三尊を前にお経をあげた。加藤管主は「薬師如来が医者とすれば、日光菩薩は日勤の看護師、月光菩薩は夜勤の看護師という位置づけ。パネルはその薬師三尊のご分身」と説明し、「品川駅を利用される方が手を合わせ、このパネルの前で記念写真を撮ってもらえればありがたい」と話した。

新型コロナウイルスの影響で東海道新幹線は一時、定期列車も減便されていたが、6月からは通常ダイヤに戻っている。JR東海では引き続き、駅の券売機や車内の消毒を定期的に行っているほか、列車運行時も車掌が車内設備を消毒するなどの感染症対策を取っている。

品川駅 薬師三尊像

品川駅 薬師三尊像
▲東海道新幹線品川駅 新幹線北口側コンコースに設置された薬師三尊像パネル