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台風10号、列島直撃・特別警報発表へ 旅行者が気をつけたいこと
大型で非常に強い台風10号は、6日にかけて、沖縄・大東島地方、奄美地方に接近し、6日から7日にかけては特別警報級の勢力を維持し、九州に上陸するおそれもある。
気象庁は5日、台風10号が種子島・屋久島地方に特別警報級の勢力を維持したまま接近する見込みであるとして、奄美地方を除く鹿児島県に暴風・波浪・高潮特別警報を6日午前中にも発表する可能性があると発表し、必要な地域では避難場所に移動するなど、最大級の警戒を呼びかけている。
台風の特徴
今回の台風10号の特徴は、近年まれに見る、勢力が非常に強い状態で日本列島に接近するおそれがある点だ。とくに九州では、経験したことのない災害が発生するおそれがある。すでに台風が接近している大東島地方・奄美地方とともに、最大級の警戒が必要だ。
防災事項は、暴風・高波・高潮・大雨などだ。いずれも台風が接近する地方では記録的なものになる見込みで、台風に対する十分な備えが必要だ。とくに沖縄・奄美・九州南部では、一部の住家が倒壊するおそれがある猛烈な風が吹く可能性がある。
また、台風が大型な点も注意が必要だ。台風の勢力が強く、大きいため、5日午後4時時点で、台風の中心から185〜240キロ以内は暴風域となっている。中心から離れていても被害のおそれがある。
また、この台風10号は九州の西側を通る可能性がある。台風の進路の右側は、台風自身の風の向きと台風を移動させる風方向が同じになるため、風の強さが強くなる「危険半円」と呼ばれ、多くの災害が発生してきた。今回の九州はこの「危険半円」に入る可能性が高く、厳重に警戒が必要だ。その他の台風の進路の右側の地域は、注意が必要。
旅行者が気をつけること
もし、台風が接近し、被害の可能性がある地域に滞在している旅行者は、可能な限り旅程を変更し、なるべく台風の災害のリスクが低い旅程に変更することが推奨される。
中国地方の西部や九州北部では、まだ台風接近まで時間がある。飛行機や鉄道、バスなど公共交通機関が動いている、なるべく早い時期に、命を守る最善の行動をとってほしい。
台風が接近する地域に留まる必要がある場合は、自治体の発表する情報や滞在先の宿泊施設で提供される情報に注意し、必要であれば避難など適切な行動をとるべきだ。
また、この台風では、空の便の運航に大きく影響が出る見通しだ。すでに各航空会社は、近畿・中国・四国・九州・奄美・沖縄地方の空港を発着する便で、無手数料での変更や払い戻しを実施する特別対応を行っている。
この特別対応を行う発着空港は、いずれも運航に影響が出る見通しだ。旅程を改めて検討する必要があることに注意しながら、利用する航空会社のウェブサイトを逐一確認し、最新の情報に注意したい。
また、今回の台風では、JRなど鉄道会社、バス会社の運行にも影響が出る見込みだ。利用予定の会社の情報に注意しながら、原則は台風が接近している場合のすべての移動を控える必要があることに留意したい。
今回の台風は、広い範囲で甚大な被害のおそれもある。旅行者1人1人が命を守る適切な行動をとることが必要だ。