ANAグループ、「ANAにキュン! BLACK FRIDAY!」を開催
誰が何と言おうと、Go Toトラベルは悪くない【永山久徳の宿泊業界インサイダー】
Go To トラベルと感染拡大の時期はリンクしていない
7月22日にGo To トラベルが始まり、徐々にその利用ペースは加速したが、その中で最も大きく世の中が動いたと国民が実感したのは9月19日~22日の4連休だ。宿泊施設や観光地、ショッピングモールなどが久しぶりにごった返したことを覚えている方も多いだろう。もし人の移動が感染者の拡大に寄与する最大要因であれば、その1~2週間後にあたる9月28日、10月5日の週の新規陽性者は激増していなければならないはずだ。しかし、前後の週と比較しても1日ごとの新規陽性者数は500人~600人台とほぼ差異はない。逆に、新規陽性者数が目に見えて増え始め、1,000人を超えたのは11月5日の週だが、その1~2週間前は旅行人数も宿泊施設の稼働率にも大きな変化はない。ここからも旅行と新規陽性者数の変化には相関関係は無いと断言できるはずだ。髙島宗一郎福岡市長も両者に相関関係の無いことをシンプルに証明している。むしろ、「11月5日の週の1~2週間前」の該当期間にあった行事としてはハロウィンがある。大規模な集会やイベントは行われなかったものの、小規模のパーティーや飲み会で連日街が賑わっていた時期と感染拡大はリンクするはずだ。そうであれば日常生活エリアでの感染であり、旅行や移動に責任を押し付けるのはまるで論理的ではない。
Go To トラベル利用者の感染率は日常生活より低い
11月17日時点でGo To トラベル利用者の感染者は155人だったと発表された。時点は異なるが10月31日までのGo To トラベルの利用者は3,976万人なので、多く見て約25万人に1人の割合だ。21日時点で全国の感染者は128,835人となり、ほぼ国民1,000人に1人であることを考えると、数字上は「日常生活を過ごすよりGo To トラベルで旅行する方が250倍安全だ」ということになる。もちろんこれは数字のまやかしではない。利用者は空港やホテルなどで旅行前、旅行中に幾度となく体温や健康状態のチェックをされるので体調の悪い人はそもそもキャンペーンに参加できない。交通機関や宿泊施設や立ち寄る観光地も相応の対策を取っている。さらには旅先で会う人とマスク無しで濃厚接触者になるケースはまず皆無なので、接触者は同行する夫婦、友人等に限られる。基本的には日常生活より旅行中の方が安全であると言う事には何の不思議もないのだ。
そもそも旅行のおける移動や滞在で生じるリスクから利用者を守るための方策は、Go To トラベルに反対している医学界の識者の提案に依るものではなかったのか。今、Go To トラベルを否定することは、自身の提案を守ることで上手く機能している仕組みを識者自ら否定していることになりはしないか。