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JR東海は、ハイブリッド方式の次期特急車両HC85系の量産車を新製する。
特急「ひだ」「南紀」に使用しているキハ85系の後継車として投入を予定しており、試験走行車による約1年間の試験走行の結果を踏まえ、量産車の新製を決めた。
気動車特有の推進軸などの回転部品が不要となることや、重要溶接部を約6割削減した新型台車枠を搭載することで安全性が向上するほか、エンジン数の削減や停車時のアイドリングストップ、ギアチェンジの解消で静寂性や乗り心地も改善する。蓄電池の使用や制御を改善することにより、約35%燃費を向上させる。
車両機器の動作情報などのデータを車両基地などへリアルタイムに送信するほか、台車などの振動状態を常時監視する振動検知装置、脱線時に列車の逸脱を抑制できるストッパ、鹿衝撃緩和装置を設置する。
車内では無料Wi-Fiを提供するほか、全席に電源を設置する。収納容量を増やした荷物スペース、カラーユニバーサルデザインに対応したフルカラー液晶ディスプレイの車内表示器、ハンドル形電動車いすに対応した車椅子スペース、多機能トイレも設ける。
2022年度から23年度にかけて64両を新製し、順次投入する。試験走行者4両も改造し、営業運転に使用する。工事費は約310億円。