DHLエクスプレス、アジア太平洋地域での航空ネットワーク強化

DHLエクスプレス(ボーイング777F)

DHLエクスプレスは、アジア太平洋地域での航空ネットワークを強化する。

エアロ・ロジックが、ドイツのライプツィヒを発着する、香港、シンガポール、バーレーンを経由するフライトを週6便運航するほか、カリッタエアが、アメリカからシドニー経て、シンガポール、香港、日本経由でアメリカへ戻る便を週5便、シンガポール〜シドニー線を週6便運航する。シンガポールで、両社便同士の貨物の載せ替えもできる。

DHLエクスプレスは、シンガポールにサウスアジアハブを設けており、アジアからアメリカやヨーロッパへの混載、配送の中心としての役割を果たしている。これらの取り組みにより、週2,350トンの貨物供給量を提供し、配送スピードを向上させる。

特にアジア太平洋地域での越境ECは、2024年までに2.5兆米ドルに達することが見込まれている。オセアニアからの輸出も増加しており、オーストラリアとニュージーランドが、オセアニアを発地とする貨物の9割以上を占めている。1月の航空貨物需要は、新型コロナウイルスの感染拡大前(2019年1月)レベルに回復しているものの、国際航空輸送協会(IATA)によると、貨物キャパシティは旅客便のベリースペースの不足で引き続き制限がある状態だとしている。

ケン・リー アジアパシフィックCEOは、「新たなルートによって、米国、欧州その他のアジア地域へのビジネスの拡大を期待するオーストラリアやニュージーランドの企業や消費者の方は、米国や欧州発着の荷物のトランジットタイムの改善が期待できます。オセアニアを発着する貨物量は飛躍的に増えています。新たな専用便への投資は、DHLの自信の表れであり、景気が回復するにつれて世界貿易を活性化させるという私たちのコミットメントでもあります」と自信を示している。

DHLエクスプレスは、香港セントラルアジアハブ、上海ノースアジアハブ、シンガポールのサウスアジアハブ、バンコクハブの4つの主要ハブを、アジア太平洋地域に展開しており、50のゲートウェイと結ばれている。シンガポールには、専用機11機が毎週340便以上を運航している。