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手で触れずに機内トイレのドア開閉 ANA、感染対策で5月から導入
全日本空輸(ANA)は航空機内装品メーカーのジャムコと共同で、手を触れずに開閉できる機内化粧室用のドアを開発した。機内での感染対策の一環として、国内線の中・大型機に順次導入する。
従来の機内化粧室のドアは折り戸の構造上、開閉時に手や指でドアハンドルやつまみに触れる必要がある。コロナ禍に入り、利用客から「ドアを指で触れることへの不安」が寄せられたことから、指を使わずに開閉できるドアをジャムコと共同で開発。5月1日から導入を開始する。
新たなドアは、従来は指でつまんでスライドさせる必要があったドアロックのつまみにかまぼこ形のパーツを取り付け、腕や肘で操作できるように改良。また、折り戸の内側には大型の引き手を取り付け、腕で引いて開けられるようにした。
対象は国内専用の中・大型機材。まずはボーイング787-8型機のうちJA817Aに導入し、2機目のJA816Aも5月下旬に改修を完了する予定。今年度中に同型機11機に加え、ボーイング787-9型機2機も改修し、同777-200型機8機にも順次導入する。
開発は昨年5月からスタート。ジャムコの大栗強プロダクトイノベーション室長は、「我々としても初めての取り組みだった。腕や肘で開けるという意識を持ってもらえる設計が求められた」と開発の経緯を振り返る。当初は平らなハンドルを設計したが、それでは「引く」ということが伝わりにくかったという。そこで、ハンドルに半月型の切り欠きを設け、引いて開けることが直感的にわかるようにした。足で開閉する仕様も考えられるが、転倒の危険があることなどから採用は見送られたという。
ANAの眞野知彦CX推進室商品企画部部長は、「衛生対策として導入したが、多くの乗客に快適にご利用いただくということも考えた」と話す。身体が不自由な乗客や、子どもを抱きながら利用する乗客も開閉がしやすくなることから、コロナ収束後も継続して設置する方針だという。