JALとカンタス航空の共同事業、申請却下へ ACCC発表

オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は、カンタス航空と日本航空(JAL)の共同事業の申請を却下する方針を示した。

両社は5年間の共同事業契約に基づき、日本とオーストラリア間で3年間の共同事業を申請していた。ACCCでは、公共の利益が競争がなくなることによる弊害を上回る場合に申請を認めるとしており、東京とメルボルン間はカンタス航空とJALの2社、東京とシドニー間は全日本空輸(ANA)を含めた3社であることから、競争を著しく阻害し、他の航空会社の路線参入が厳しくなることなどから、認可しない方針であるとしている。

ACCCのロッド・シムズ委員長は声明で、「カンタス航空とJALが、新型コロナウイルスの感染拡大以前のように、日本とオーストラリア間の旅客をめぐって競争する可能性はなくなると思われる。このような競争の排除は、消費者を犠牲にして航空会社を利することになる。」とコメントした。

最終決定は、利害関係者からのコメントを5月27日まで受け付けた後に行われる見通し。