NEXCO西日本、画像から道路の変状を自動検出する技術を実用化

NEXCO西日本は、撮影画像からひび割れ・鉄筋露出・はく落跡・エフロレッセンスなどの変状をAIにより自動検出する技術を実用化した。

NEXCO西日本が管理する高速道路のうち約5割が開通から30年を超えているほか、大型車交通量の増加、積雪寒冷地や海岸部の通過延長の増加など、厳しい環境条件下で橋梁などの劣化が顕在化している。すでに点検技術者による近接目視点検は、高解像度カメラを用いた画像撮影システムによる点検支援技術を導入して効率化を図っているものの、点検対象が増加する中で、現有の人員で従来どおりの点検を実施することに限界があるという。

ひび割れは1万枚、その他の変状は3万枚の画像の中から、点検のスペシャリストが変状箇所を特定し、特徴をAIが学習することで、自動検出できるようにした。ひび割れの検出率や的中率は95%、その他の変状は検出率93%、的中率57%だという。

今後は、鉄筋露出、はく落跡、エフロレッセンスの自動検出の的中率の精度向上や、ひび割れなどの自動検出結果から橋梁の健全性を自動で診断するプログラムの開発など、機能を拡充していくとしている。