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陰性証明をアプリで提示 ANA、羽田の国際線で「IATAトラベルパス」実証実験
全日本空輸(ANA)は、国際航空運送協会(IATA)が開発中の新型コロナウイルス検査結果のデジタル証明アプリ「IATAトラベルパス」の実証実験を、東京/羽田〜ホノルル・ニューヨーク線で始めた。
IATAトラベルパスは、新型コロナウイルスの検査結果やワクチンの接種情報をデジタル証明書としてアプリ上で管理できるもの。アプリでパスポート情報を読み取り、顔認証で本人確認したうえで対象医療機関の新型コロナウイルス検査を受けることで、結果がアプリに保存される。検査結果や搭乗便の情報を、各国の最新の渡航要件がまとめられたデータベース「Timatic(ティマティック)」と照合し、要件を満たしていれば渡航可能の通知が届く。渡航時は空港カウンターや入国手続き時にアプリを提示することで、紙の証明書の代わりとして利用できる。
実証実験では、検査機関でのデジタル証明書の発行や、空港カウンターでのデジタル証明書の確認手続きなどを検証する。対象便は5月と6月の東京/羽田〜ホノルル線4往復と東京/羽田〜ニューヨーク線8往復で、約30人が利用する予定。実証実験の初便となった5月24日の東京/羽田発ニューヨーク行きNH110便では、乗客37人のうち1人が利用した。利用者は日本に一時帰国中だった現地駐在員の男性で、「インストールまでは少し時間かかったが、問題なくチェックインできた。検査結果を提示するだけだったので(空港カウンターでの)操作は楽だった」と話した。
導入の狙いについてANA国際提携部の松下正部長は、「紙ベースの証明書をデジタル化することで偽造がしづらくなり、信頼性が増す。空港によっては長蛇の列になっている到着時の書類チェックもスムーズになる」と説明。「いずれは政府やANAのシステムと連動させることで、さらに信頼性の高い使い方ができる」と話し、実用化に向けて政府との連携を強化していくとした。また、同社はIATAトラベルパスと同様のデジタル証明アプリ「コモンパス」の実証実験を3月と4月に行っており、両アプリに対応できるよう準備を進めるという。
実証実験には5月21日時点で、ANAのほか航空会社32社が参画を表明しており、日本航空(JAL)も5月下旬から一部路線で試験導入を始める計画。
▲チェックインカウンターでIATAトラベルパスを提示する利用者