米英間のトラベル・コリドー、再開求める 航空会社や空港会社CEOが共同で

アメリカとイギリス間で旅客便を運航する全ての航空会社や、空港会社などの最高経営責任者(CEO)は、イギリスのコーンウォールで開催されるG7サミットを前に、アメリカとイギリス間のトラベル・コリドーの再開を共同で呼びかけた。両国ではワクチンの接種が進んでおり、安全な旅行が可能であることを主張した。

ブリティッシュ・アメリカン・ビジネスのダンカン・エドワーズCEOが主催するパネルイベントには、アメリカン航空のダグ・パーカーCEO、ブリティッシュ・エアウェイズのショーン・ドイルCEO兼会長、デルタ航空のエド・バスティアンCEO、ヒースローのジョン・ホランドケイCEO、ユナイテッド航空のスコット・カービーCEO、米国旅行協会のロジャー・ダウ会長兼CEO、ヴァージン・アトランティック航空のシャイ・ワイスが登壇し、両国間の往来が再開することによるメリットについて議論した。

アメリカはイギリスにとって最大の貿易相手国で、イギリスの企業は1日2,300万ポンドの損失を被っているとしている。アメリカでは成人の63.5%が1回目の予防接種を受け、約半数が完了している。イギリスでは成人の75%以上にあたる約6,800万人が予防接種を受けた。これにより、感染拡大や重症化の低減に成功しており、症例は減少を続けていることから、イギリスの「グリーンリスト」にアメリカを加えるべきだとしている。

米国旅行協会の分析では、海外旅行が引き続き制限された場合、年末までにアメリカ経済に3,250億米ドルの損失と、110万人の雇用への影響が発生するとしている。イギリスでは、9月まで国境再開が延期された場合、557億ポンドの貿易損失が見込まれるという。