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ANA、777-300ERの早期退役完了 13機目「JA780A」が日本から最後の出発
コロナ禍の影響で全日本空輸(ANA)が早期退役を決めた13機のボーイング777-300ER型機のうちの最後の1機となっていたJA780Aがきょう7月15日、売却のため羽田空港からフェリーフライトでアメリカ・カリフォルニア州のモハーヴェへ出発した。
JA780Aは2007年に製造。ファーストクラス8席、ビジネスクラス52席、プレミアムエコノミー24席、エコノミークラス180席の264席仕様で、長距離国際線を中心に運航されていた。
ボーイング777-300ER型機は、当初2020年度夏スケジュールに予定されていた羽田空港の国際線増便に向け、さらなる稼働が期待されていた。しかし、新型コロナウイルスの影響による渡航制限により活躍の場が激減。ANAを傘下に置くANAホールディングス(ANAHD)は昨年10月、事業構造改革の一環としてボーイング777-300ER型機13機の早期退役を決めた。退役は昨年12月1日のJA733Aを皮切りに順次進められ、今年7月13日に12機目のJA779Aが離日したことで、JA780Aが残るのみとなっていた。
JA780Aの最終運航便はノーパックス便(貨物便)として運航された今年3月28日のNH9655・9656便で、東京/成田〜フランクフルト間の1往復だった。退役までの総サイクル数(飛行数)は6,440回、総飛行時間は59,678.24時間にのぼる。一般的に航空機の寿命は20〜30年程度と言われる中、JA780Aは約14年での退役となった。
売却が決まったJA780Aはきょう7月15日午前8時44分、羽田空港から経由地のホノルルに向け、NH9431便として805番スポットを出発。同55分にC滑走路を離陸し、翼を左右に大きく振りながら雲の中に消えていった。