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ANA、羽田オープンスポットから自走出発が可能に プッシュバック省略で定時性確保やCO2削減に効果
全日本空輸(ANA)はきょう7月16日から、羽田空港の81・84番スポットで自走出発の運用を開始した。出発時のプッシュバックが不要になることで、定時性の確保や二酸化炭素(CO2)排出削減に効果を見込む。
81・84番スポットは第2ターミナル展望デッキ正面のオープンスポットで、主にエアバスA320型機やボーイング737-800型機などの小型機が使用している。これまでは出発時にターミナル側へプッシュバックを行っていたが、国土交通省航空局(CAB)との連携により、自走出発で誘導路に直接出る運用が可能となった。CABは航空機の導出線の新設や検証の協力を行ったという。
プッシュバック自体にかかる時間や、周辺の50・60番台スポットの出発機との輻輳がなくなることで、定時性確保への寄与を見込む。また、トーイングカーを使わず、タキシング距離が短縮することにより、CO2排出量削減も期待できるとしている。
▲従来の出発方法の場合、80番台スポット(写真右)と50・60番台スポットからのプッシュバックが輻輳して待機時間が発生する
運用初便はエアバスA320型機の徳島行きNH281便で、きょう16日午前9時10分に84番スポットを自走で出発。3分後の同13分にD滑走路から離陸した。なお、81番スポットの自走出発初便は同A321型機の佐賀行きNH981便だった。
ANAによると、81・84番スポットからは現在、1日あたり合わせて4〜6便程度が出発する。他の出発機との輻輳を避けられるようになったことで、復便が進んだ場合、7月のピークでは両スポット合わせて10数便が使用するようになる計画だという。