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五輪で再注目の「コンビニ食」で旅気分味わって 東海キヨスクのおにぎり戦略
コンビニの定番商品といえばおにぎり。昼休みや外出時の軽食として、毎日のように購入しているという人も少なくないだろう。東京五輪取材のために来日した外国人記者が食べ方に四苦八苦して話題になったことも記憶に新しい。コロナ禍の今、その「コンビニおにぎり」で旅気分を味わってもらおうと取り組む企業がある。
北海道を代表する商品を集めた「北海道フェア」を9月1日から始めたのは、JR東海エリアで駅ナカコンビニを展開する東海キヨスク。フェア開催に合わせて、北海道グルメをイメージしたおにぎりを新たに発売した。
「“北海道”というワードを聞いたときに誰もが連想する、定番メニューに注目して開発しました」と話すのは、東海キヨスク営業本部で米飯・調理パンの商品開発を担当する商品部の平林芙雪さん。新商品の特徴を紹介してもらった。
貝柱のイラストのパッケージが目を引くのは、「北海道ホタテ(照焼タレ煮)」。コロナ禍のプチ贅沢需要を狙い、道産ホタテをまるごと3個使用した。「サンドおむすび(ザンギ)」は、ボリューム感あるザンギをご飯で挟んだ。味付けには、道民には馴染み深いベル食品のタレを使っているという。道産とうもころしと鮭のまぜご飯をにぎった「もち麦入りおむすび(北海道産コーン入り)」は、コロナ禍で高まる健康志向にも目を向け、食物繊維が豊富なもち麦を混ぜているのがこだわりだ。
ツンと来る辛さが特徴の「手巻おにぎり(山わさび醤油)」は、隠れた人気商品。ザンギなどに比べると認知度は低いが、寒冷な気候を好む山わさびは北海道の特産品だ。実はこのおにぎりは過去にも販売されていたが、「また販売してほしい」という声が寄せられたことから再販を決めた。「辛さが癖になる」と好評だという。
2018年に始まり今回が3回目となった「北海道フェア」では、これらのおにぎりに加え、飲料や菓子類など過去最多の38商品を展開。「山わさび塩ラーメン」や「ガラナ」など、道外ファンも多いコンビニチェーン「セイコーマート」のPB商品も集めた。また、一部店舗では「白い恋人」や「じゃがポックル」など、人気の土産商品も取り扱う。平林さんは、「サッポロクラシックなど飲み物も幅広く揃えているので、自宅などでおにぎりと一緒に北海道気分を味わってもらえれば」と話した。
「北海道フェア」は、各駅のベルマートキヨスク、グランドキヨスク、ギフトキヨスク、キヨスクで9月16日まで。五輪記者がコンビニ食で“日本らしさ”を感じたように、読者諸氏もこの秋はキヨスクで北海道気分を楽しんでみては。