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東京商工リサーチは、2021年4月から9月までの上半期の旅行業の倒産状況を明らかにした。
倒産件数は16件で、負債総額は23億7,400万円だった。前年同期は6件、282億9,400万円で、件数は2倍以上に増えたものの、負債総額は9割以上減少した。前年同期は、平成以降最大となる278億円の負債を抱えて倒産したホワイト・ベアーファミリーが負債総額を引き上げていた。
今年上半期は、負債10億円以上の倒産は発生せず、1億円未満が11件と約7割を占めた。新型コロナウイルスの感染拡大を理由とした倒産は15件で、残る1件も新型コロナウイルス関連で倒産した旅行会社の関連企業だった。
東京商工リサーチでは、「緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が解除され、旅行市場の回復に期待が寄せられているものの、出入国制限が続くため、海外旅行市場の前途は依然として不透明」としており、「経営余力を欠いた中小零細規模の旅行業者が事業継続をあきらめることで、倒産や廃業の増加が危惧される」との見通しを示した。