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ソラシドエア、空陸一貫の荷物輸送開始 宮崎から首都圏へ集荷当日に配送
ソラシドエアは、航空輸送と陸上輸送を同社が一貫して行い、小口の荷物を引き受け当日に宮崎から首都圏に届けるサービス「ソラチョク便」を開始した。
荷主からの引き取りから納品までの陸上輸送と航空輸送をソラシドエアが一貫して行うもので、まずは宮崎市内から東京・神奈川エリアへの配送を対象にスタートする。一般的な荷物のほか生鮮品にも対応可能で、専用の保冷ボックスで鮮度を保ったまま集荷当日に配達する。宮崎県の地産品を新鮮な状態で首都圏の物産展などに展開できるようにすることで、販路拡大やプロモーションにつなげてもらう狙いがある。
生鮮品輸送に使う保冷ボックスは旭化成の「Fresh Logiボックス」。幅68.5センチ、奥行51.5センチ、高さ43センチで、ソラシドエアが運航するボーイング737-800型機のカーゴスペースにそのまま搭載できる。高機能断熱素材が使用され、一般的な発泡スチロール容器の2倍の保冷効果があるという。ボックス内にはセンサーがあり、輸送中の温度や輸送履歴をデータ化してクラウド上で管理できる。
事業展開に合わせ、宮交シティおよび総合不動産サービス業のいちごと連携。いちごが運営する都内のホテル「THE KNOT TOKYO Shinjuku」でソラチョク便で直送した地鶏や有機野菜を使用した特別メニューを提供する「宮崎フェア」を11月1日から30日まで開催する。初日の配送は10月27日の午後0時55分宮崎発、同2時40分東京/羽田着の6J58便で行われ、メディア・関係者向けの試食会で振る舞われた。今後は「Hotel The Knot Yokohama」や都内の飲食店との共同企画も検討しているという。
また、宮交シティが2022年1月頃に宮交シティショッピングセンター内にオープンする宮崎県産品の物販施設「みやざきフードエクスペリエンス(仮称)」と、いちごが同5月頃に開業する神奈川県産品の物販施設「いちご横須賀ポートマーケット」に並ぶ商品の相互交流を恒常的に行う。
ソラチョク便を担当するソラシドエア運送本部 新規事業推進室長の池田明史さんは、「(鮮度保持の問題で)ほとんど県外に出ておらず、地元の人しか知らないものがまだまだたくさんある」と話し、潜在需要開拓を進めていく考えだ。髙橋宏輔社長も「宮崎は食べ物の王国」としたうえで、朝とれたものを当日に召し上がっていただくことを通じて宮崎の魅力を東京の皆さまにアピールし、宮崎の観光・食品・農業の方々が元気になるよう応援できれば」と話した。
なお、個人向けサービスは11月1日にスタートする予定で、10月28日から専用サイトで受付を開始。配送当日の午前9時まで申込み可能で、料金は10,000円から。契約書や願書など速達性が求められる書類輸送などでの利用を見込む。
▲生鮮品輸送に使用する「Fresh Logiボックス」の内部
▲ソラチョク便で輸送した地鶏や有機野菜を使用した「THE KNOT TOKYO Shinjuku」の宮崎フェア用メニュー