ルフトハンザグループ、コロナ感染拡大後初の黒字転換 新規予約堅調

ルフトハンザドイツ航空 A340

ルフトハンザグループは、2021年第3四半期(7月〜9月)を発表し、調整後EBITが新型コロナウイルスの感染拡大後、初となる黒字に転換したことを明らかにした。

グループ全体の売上高は52億ユーロ(前年同期は27億ユーロ)だった。ルフトハンザ・カーゴが記録的な業績を上げたほか、ユーロウイングスも黒字化した。構造改革費用を除いた、調整後EBITは2億7,200万ユーロとなった。25億ユーロ相当のコスト削減などの構造改革も成果を上げた。

新規予約数が大幅に増加し、すでにコロナ前の80%の水準にまで回復した。ビジネス目的での利用も回復したことから、第2四半期と比べて約2倍、2019年の50%水準の輸送能力を確保した。利用者数は1,960万人、座席利用率は68.8%(前四半期比17.4%増、2019年第3四半期比17.5%減)だった。

ルフトハンザ・ドイツ航空とルフトハンザ・テクニックの従業員を対象に行われた自主退職の募集には、3,000人以上が応募した。11月には客室乗務員を対象とした募集も行われる。

第4四半期以降も、堅調な需要を想定している。上級クラスの航空券の需要は高く、全てのクラスでビジネス利用者の割合が大幅に増加している。アメリカの入国制限緩和の発表後、大西洋路線の新規予約も堅調に推移している。特にニューヨーク、マイアミ、サンフランシスコ、ロサンゼルスなどへの予約が多いという。第4四半期の供給容量は、コロナ前の約60%となる見通し。2022年第1四半期は65%、2022年夏から下半期にかけて約80%に段階的に拡大する。