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新幹線の利用前後にさっと一仕事 JR東海、東京駅に時間貸しワークスペース
JR東海は、東京駅直上の丸の内中央ビルに、個室や会議室を備えた時間貸しワークスペース「EXPRESS WORK-Lounge」を12月1日に開業する。
22席のオープン席と7席の半個室、7室の個室に加え、最大6名で使える会議室2室を備える。各座席にコンセントを設け、Wi-Fiも利用可能。サービスコーナーには、無料で利用できるコピー機とウォーターサーバー、コーヒーマシンを設置。有料の飲料や菓子類も用意する。場所は東京駅日本橋口直上の丸の内中央ビル11階で、東海道新幹線の乗車前後のビジネス客の利用を狙う。営業時間は平日午前8時から午後8時まで。
20分ごとの時間課金制で、オープン席220円、半個室275円、個室330円、会議室は1室2,200円(いずれも税込)。利用には「エクスプレス予約」または「スマートEX」への登録が必要で、専用サイトから予約・支払いが可能。JR東海事業推進本部の近藤竹慶担当課長は、「オープン席は1時間あたり660円。これまでコーヒーショップで仕事をされていた方が使いやすい価格設定にした」と話す。
このスペースはこれまで、一般のテナントに貸し出していたものの、コロナの影響などで賃貸借契約が終了。「次のテナントを誘致するよりも、EXサービス会員向けに新しいことをやるべきだという声が社内から上がった」(近藤担当課長)ことから、ワークスペースとしての活用を決めたという。
さらに同フロアには、法人向けの家具付きレンタルオフィス「EXPRESS WORK-Office」も同日に開業する。出張時の拠点やサテライトオフィスとしての利用を想定しており、3か月以上から契約可能。料金は1か月352,000円から。
このほか、東京・名古屋・京都・新大阪の各駅構内には個室型のワークスペース「EXPRESS WORK-Booth」を展開。「EXPRESS WORK-Lounge」と同様に専用サイトから予約でき、料金は20分275円。午前7時から午後9時30分まで利用できる。
JR東海はコロナ収束後のビジネス需要回復を見据え、ワークスタイルに応じて移動時間を有効活用してもらうことを目的とした取り組みを進めている。10月1日には「のぞみ」の客室内で通話やオンライン会議ができる「S Work車両」をスタート。来春にはN700Sの一部の喫煙ルームを打ち合わせなどに利用できるビジネスブースに改造し、試験的に運用する計画だ。今般展開する3種の「EXPRESS WORK」もこれに関連した取り組みで、東海道新幹線の利用客がシームレスに働ける環境の提供を目指す。展開箇所は今後、ニーズに沿って拡大していく計画だという。
▲「EXPRESS WORK-Lounge」入口。受付スタッフが常駐
▲オープン席内観。窓からは日本銀行本店や複合ビル「常盤橋タワー」などを望む
▲オープン席のコンセント。座席番号の表示版などには700系新幹線の再生アルミが使用されている
▲個室席は大型荷物を携行する利用者を想定し、奥行きを広めにとった
▲最大6名で利用できる会議室。モニターやホワイトボードを設置
▲サービスコーナーの有料飲料や菓子類はQRコード決済などが利用可能
▲「EXPRESS WORK-Office」の1室。デスクや椅子が備え付けられている
▲共有スペースには電子レンジやケトルを用意。「EXPRESS WORK-Lounge」のコーヒーマシンも利用可能