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ANAとJAL、パイロットの新乗務基準適用 12月から
全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)は、国際民間航空機関(ICAO)の指針を踏まえ、国土交通省航空局が策定したパイロットの乗務時間基準を、12月1日から適用する。
これまで、2人乗務では国内線は8時間・国際線は12時間、3人乗務では12時間超の乗務ができた。新たな基準では勤務開始時刻や飛行回数により異なり、2人乗務では、午前5時から午後4時59分までに勤務を開始する場合、飛行回数が2回以下では10時間、3回以上では9時間まで乗務できる。これ以外の時刻に勤務を開始する場合、それぞれ1時間少なくなる。3人乗務では、機内に適切な仮眠設備があることを条件に、15時間まで乗務できる。
乗務前のブリーフィングや地上待機時間も考慮した勤務時間にも上限を新設し、2人乗務では9時間から13時間の範囲内で5つの勤務時間帯区分と9つの飛行回数区分、3人乗務では14時間から17時間の範囲内で3つの仮眠施設のレベルと2つの飛行回数区分に応じた上限時間を設定する。
また、乗務間の休養時間も、8時間の睡眠が取れる時間を含めた10時間の休養、深夜早朝業務後の2時間から4時間の追加休養、時差の大きさに応じた追加休養を取り入れる。定期休養も、168時間ごとに2夜を含む連続36時間以上の休養とする。深夜早朝勤務が7日間で4回以上ある場合には、2回目の定期休養では60時間以上が必要となる。
両社は、航路上の風の影響、悪天候などにより管理基準に抵触する場合、遅延や欠航が生じる可能性があるとしている。