さらば“金の鶴丸” 「みんなのJAL2020ジェット」羽田発最終便、金メダリストらが見送り

日本航空(JAL)は12月12日、東京オリンピック・パラリンピックに向けた特別デカール機「みんなのJAL2020ジェット」3号機(エアバスA350-900型機、機体記号:JA06XJ)の運航を終了する。羽田空港では記念式典が行われ、機体にも描かれている同社アスリート社員の戸邉直人選手と加納虹輝選手が参加した。

「みんなのJAL2020ジェット」3号機は、パートナー契約を結んでいるテニスの錦織圭選手など16人のアスリートを両側面に描いた機体。同社のコミュニケーションスローガン「Fly for it!」や「がんばろう日本!」の標語を金色であしらい、さらに同社として初めて尾翼の鶴丸ロゴを金色に変更している。7月20日の東京/羽田〜札幌/千歳線JL515便で就航し、約5か月弱に渡って東京/羽田〜福岡・沖縄/那覇線や大阪/伊丹〜沖縄/那覇線などで運航された。

運航最終日はJL913・JL912便として東京/羽田〜沖縄/那覇線を1往復。午前10時55分発のJL913便に合わせて、羽田空港では運航終了の記念式典が開かれ、走り高跳びの戸邉直人選手とフェンシング男子エペ団体で金メダルを獲得した加納虹輝選手のアスリート社員2名が参加した。持参した金メダルを首にかけた加納選手は、「運航ラストデーということで寂しい気持ちはあるが、快適な空の旅を楽しんでいただければ」と利用客にあいさつ。戸邉は、「3年後のパリ五輪にも出場し、このジェットの金の鶴丸のように輝けるよう頑張りたい」と豊富を語った。両選手は地上係員らと共に搭乗ゲートで利用客を見送り、記念撮影にも応じていた。

▲戸邉直人選手(左)、加納虹輝選手

JL913便は午前10時56分に出発。97名(乳幼児2名含む)が利用した。ラストフライトは折返しの午後3時15分沖縄/那覇発のJL912便となる。

「みんなのJAL2020ジェット」は、2019年4月8日にボーイング777-200型機(機体記号:JA773J)を使用した1号機がデビュー。同年7月11日にはボーイング767-300ER型機(機体記号:JA601J)を使用した2号機が就航した。2号機は昨年11月7日、1号機は今年2月21日に運航を終了している。きょう12月12日をもって、「みんなのJAL2020ジェット」全3機が運航を終了することになる。なお、3号機就航に合わせて用意された、金色の特別デザインのトーイングトラクターやコンテナも順次終了し、年内には通常デザインに戻す予定だという。

▲羽田空港9番スポットに入る「みんなのJAL2020ジェット」3号機

▲9番ゲート前に並べられた選手のサイン入りオフィシャルウェアと、「みんなのJAL2020ジェット」のモデルプレーン

▲加納虹輝選手

▲戸邉直人選手

▲地面に書かれた「みんなのJAL2020ジェット」の水文字