夢洲IR、早ければ2029年秋に開業へ

MGMオリックス コンソーシアム

日本MGMリゾーツとオリックス、大阪府、大阪市と共同で、「大阪・夢洲地区特定複合観光施設区域の整備に関する計画案」を策定した。

大阪・夢洲の敷地面積約49.2万平方メートルの土地に、カジノやホテル、MICE施設などを含む統合型リゾート(IR)を建設する。ホテルやカジノ施設が位置する「関西ゲートウェイ」ゾーン、MICE施設が位置する「イノベーション」ゾーン、フェリーターミナルや公園などの「ウォーターフロント」ゾーン、オープンスペースや商業店舗などの「結びの庭」ゾーンの4つのゾーニングを行う。

最大6,000人以上を収容できる国際会議場や、延床面積3.1万平方メートルの展示等施設、バスターミナルやフェリーターミナルといった送客施設、客室約2,500室やレストラン、プール、大浴場などを備えた宿泊施設、約3,500席を設けたエンターテインメント施設、延床面積約31万平方メートルの飲食や物販施設、延床面積約6.5万平方メートルのカジノ施設を擁する。

宿泊施設の平均客室面積は60〜75平方メートルで、全客室のうち約20%以上をスイートルームとする。スイートルームの平均客室面積は105〜135平方メートルとなる。エンターテインメントホテルの「MGM大阪」、VIP向けの「MGM大阪ヴィラ」、アッパー層やアップスケール層をターゲットとした「MUSUBIホテル」の3つの施設を計画している。

事業者の名称は大阪IRを予定しており、日本MGMリゾーツとオリックスがそれぞれ約40%、JTBや南海電気鉄道などの少数株主20社があわせて約20%を出資する。初期投資額は約1兆800億円で、約5,300億円を出資金、残り約5,500億円を借入金で賄う。開業時期は2029年秋〜冬頃を見込む。新型コロナウイルスの収束状況や、IR事業の税制上の取扱いなどの理由により、1〜3年程度後倒しとなる可能性もある。

年間来場者数は2,000万人、国際会議の年間開催件数は485件、年間売上は約5,200億円で、そのうち約1,000億円がノンゲーミング、約4,200億円がゲーミング収入となる見通し。年間納付金は1,060億円で、大阪府と大阪市に均等配分される。IR施設での雇用者数は約1.5万人を予想している。