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Go To トラベル給付金不正受給、HIS記者会見一問一答【全文書き起こし】
ーGo Toトラベルの来年また再開が見込まれている。今回子会社2社も含めて、HISグループとして参画はどう考えているか。
(中森)2社に関しては参画できないと考えております。希望として、親会社であるHISは参加したいと考えていますが、私たちが決められることでもないと考えております。
ー2社に関しては自ら参画を取り止めるという理解でよろしいか。
(中森)そうですね、辞退すべきだと思います。
ー延期していた決算の発表を近くとおっしゃっている。例年年明けに株主総会の招集通知かけているが、そのスケジュールに間に合うようにするには、年内に普通に考えると決算発表しないとと思う。どうお考えか。
(澤田)年内に決算発表をしようと思っています。株主総会も本来の予定通り行いたいと思っております。よっぽどのことがない限りですね。
ー今回の報告書でもJHAT(の平林氏)という以前、御社で社長を務めていた方が大きく関与されている。澤田会長自身、その間平林さんとやり取りされたかとか、今そこについてどう考えているか。
(澤田)僕がハウステンボスに10年ほど社長をしてて、まあその時少し平林(氏)が(HISの)社長をやってて、僕は(HISに)帰ってから彼を社長から外したという経緯があります。それ以後の話し合いとか取引とかいうことは一切ございません。
ー平林さんが社長を務められてるJHATが大きく関わっていることについての受け止めはどういうものか。
(澤田)非常に問題だなという感じをしてます。今後当たり前のことですけど、JHATとの取引は一切、うちはしませんし、関連子会社もそういうことはさせませんので、という風に決めております。
ー今回の問題の根っこはどこにあるとお考えか。個人に帰属するものなのか、組織なのか、それとも旅行業の何かその商取引の慣習によるものか。
(織田)不正不祥事というのはですね。いろんな要因が残さなくて起きるものだと思っております。大きく3つある。1つは意思・意図・思い、2つ目は能力、3つ目が環境・土壌ということで、ミキ(・ツーリスト)さんの件でいえば、意図・意思って言うと業績が落ち込んで、それを何とかしたいとかいうところ。能力的にはトップ経営陣の関与。土壌・環境と言うとコロナによる経営悪化、そしてJHATとの人的繋がりというようなものが3つが揃ったのかなというような感じで、必ずしもその業界とかそういったものではなく、不正というのはそういう状況で起こるのかなという今回の感想を持っております。
ーミキ(・ツーリスト)は御社の子会社というだけではなく、他の大手旅行会社も出資しており、広く旅行業界の大手ツアーオペレーターとしてかなりの取引があり、ミキに依存してる部分がある。御社だけではなく、旅行業界のインパクトでも大きいと思うが、自社、旅行業界の影響度について、どう考えているか。
(澤田)ミキトラベルさんというのは全くヨーロッパを中心にランドオペレーターといって現地手配の会社でございます。今ほとんど海外でございませんので、すぐに大きな影響はないと思います。将来海外が始まっても、我々HISは海外に支店がございますから、そんなに大きな影響はないと思います。他の旅行会社さんも入れ先というのはたくさんございますので、若干はあっても大きな影響はないんじゃないかと思っております。
ーミキ(・ツーリスト)も主体的に関わったんじゃないかというところで非常に業界、ものすごく衝撃を受けてるのが実際だと思うが、HISに何か業界からの反響、取引先からの問い合わせ等含めてといった声が入ってきていて、どういう風に受け止めているか。
(中森)ヨーロッパのランドオペレーターとしてミキ(・ツーリスト)が必要だということを非常に言われております。今回社長が解任になりますけど、HISから社長を送って、継続して業務ができるようにしたいと考えております。
ーJPHの今回の不正の認識について、中森さんと織田さんがいらっしゃいますので、直接当時の認識についてお伺いしたい。
(中森)毎月、私と織田が取締役会に参加しております。取締役会の議案、業績報告を受けていましたが、この件は報告されていませんでした。報道等が出だして問題が発覚しましたので、HIS本体の役員をすぐ集めて、社長より報告させて本日に至ります。見解とすれば、JHATとのビジネスで安易に受注型の企画旅行を社長の単独判断で、JHATの平林とやってるってことは適切性に欠くものと思われます。今回の不祥事を認識できていませんでしたので、今後、代表取締役の職務の執行を厳しく監督する体制を強化するとともに、不祥事に責任のある役員に対する処分の検討をしていきたいという風に考えております。
ーそもそもこういう契約自体あったことすら知らなかったということか。
(中森)あの取締役会での報告はありませんでした。
ー至らない点があった時、お2人はどういう体制であれば、これは把握できたというような認識はあるか。
(中森)やはり社長単独判断ですね。ここでやられることが先ほど申し上げた通り、適切性を欠くというところですね。この辺が役員会議のきっちり出されて議論されていれば、この辺が防げたんじゃないかなと考えております。
ー決算は年内にというお話ありましたけど、一方で実際にいくら返金するのかが決まらないとなかなか難しいところもあると思うが。
(織田)決算はあの監査法人の作業中でございますので、作業中において、金額確定できるのか、後発事情になるのか、それは今後のご指導をいただきながらやっていきたいと思います。
ー返金額が決まらないでも発表する可能性はあるということか。
(織田)監査法人さんと詰めていきたいと思います。6.8(億円)最大限を見込んでやるという手段もあるかと思います。
ー澤田会長が12月上旬に知ったという発言があったが、今、役員を集めてという中森さんの説明もありましたが、関係性、澤田会長は何をもって、どういうルートで知ったのか。
(織田)関係会社管理管掌ということで、職務を負っておりますけども、ジャパンホリデー、ミキトラベルから第一報を受けたのは私です。その時期はミキトラベルに11月の社員に向けた、いわゆるメッセージが走られた時、この時の翌日にミキ(・ツーリスト)の社員から当社の社員に対してそういった情報が入り、その情報を僕が入手したという経緯でございます。その後、個人情報の問題だけなのか、正直内容はものすごく深い内容だったので、口頭の説明だけでは分からない、きちんと経緯報告をしてください。顛末書を書いて説明しなさいという指示を出し、それを受け取って共有したのが12月になっているという認識、理解できよろしいかと思います。ジャパンホリデーも同様に、初めて私に報告があったのが、口頭説明が11月の後半です。11月30(日)か29(日)、そのあたりだったと思う。その報告を受けて、同じように口頭だけの説明、同じような内容なんですけれども理解に苦しむということで、書面において説明する、それを説明をしっかり役員で共有したのが、こちらに書いている11月30(日)ですかね。ミキ(・ツーリスト)が12月1日。第一報を受けたのは11月に入ってから、後半以降という認識でご理解いただければよろしいかと思います。
ー澤田会長の認識の12月上旬というのは、11月30(日)でいいか。
(織田)澤田会長にお話したのは、我々の役員が集まった朝会がある。そういった場で報告しておりますので、それより以降、12月に入ってからだったかもわからない。
ーJHATの平林さん、(HISの)元社長ということで、ハウステンボスが帰ってきて辞めたとやめさせた、やめてもらった。その後どういうその関係だったのか、社長まで任せるような人物とそこまで疎遠だったとは通常は思えない。
(澤田)いや、ほとんど会話もなければ連絡をしてませんのでほとんどないです。これは間違いないです。
ー同じビルに入ってたりして、色々こうすれ違ったりとか色々。
それも知らなかったんですね。我々が今のビルに入ってそれから来られたみたいですけど、空いていたこと自体をほとんど知らなかったですね。だからエレベーターで会ったことも一度もないんですね。これは本当です。
ーミキ(・ツーリスト)の事案を発覚は11月の「いつ」と理解しているか。
(織田)社員向けにメールを流されたその翌日だと思います。
ーそれはいつか。
(織田)11月の16(日)か(1)7(日)だったと思います。
ー先程の社長の単独犯というおっしゃられ方をしたが、ミキ(・ツーリスト)のことを指されてるのか、それとも両者のことを指してるのか、あれはどちらを差しているのか。
(中森)ジャパンホリデー(トラベル)もミキ(・ツーリスト)も。ジャパンホリデー(トラベル)の方が、単独犯という方じゃないですけど、単独判断っていうのが強かったかなという風に思います。
ーミキ(・ツーリスト)なんですけれども、協賛金契約を結んでいて、それによって折半されたという風に認定されているが、社長が個人的にキックバック的なものを受け取った可能性は疑っているか。
(織田)その辺は調査委員会の方でしっかり調べていただくということでしか我々ははないんですけども、疑っているという意味ではそういうこともあったかもしれないなという疑念は持っておりますが、我々の中の調査では全くわからない。調査委員会にその辺の主導権は預けて調べていただけるというところでございます。
ーJHATは御社の直接の関係の会社ではないが、先ほどの調査委員会の会見でも、上下関係というか、元々HIS社内での人間関係というものが影響した可能性はあったのではないかという発言があった。別の会社とはいえ、ある意味人間関係が継続したことによるHISとしてのガバナンスの問題ということも考えられなくもないと思う。この点はどうお考えか。
(澤田)僕は一切の連絡も話も食事も一切してませんし、僕はございませんけど、まあうちの幹部役員の中でコミュニケーション取った人間がいてる可能性があると思います。
ーそれに関して、社内的なガバナンスという意味で、どうお考えか。
(澤田)もちろん既に発令してますけど、一応JHATとの一切の関係取引は厳罰に処するということで、今のところは全部ストップさせてるつもりです。それはないと思ってます。ただ、昔うちにいた人材ですので、昔の人間関係は若干あったとは思っております。