Go To トラベル給付金不正受給、HIS記者会見一問一答【全文書き起こし】

ー平林さんに対しておっしゃりたいことはあるか。
(澤田)いや、もうなんて話ムカついてますね。何でそんなことするのかと。いつも僕はスタッフに言ってますけど、悪いことしたら必ずわかるんだから悪いことは絶対するなとスタッフに言ってますので、そういうこう、どの程度悪いがちょっと置いておいてもですね。そういうことがされたということは非常に残念に思いますよね。

ーHISとしては、Go To トラベルを正しい使い方で、去年やられてきたということなんですけど、澤田会長にとって、Go To トラベルという制度自体、非常に会社の業績に貢献したというか、救われたという部分も含めて、Go To トラベル対しての考え方、思いがあったら教えてください。
(澤田)Go Toトラベルはお客様に取っても、我々旅行業界にとっても非常にプラスですので、非常にいいあれ(施策)かなと。旅行にみんな行っていただいて、地域の活性化にもなって、非常にいいかなと感じております。

(中森)非常に観光業界がですね、今インバウンドが来なくなったり、海外に出れなかったりですね、非常にあの旅館もはじめて苦労しております。旅行者がコロナが収まってですね。旅行者が動き出すきっかけになると思いますので、それは制度的に感染の結果にもよりますけど、制度的に非常に旅行業界、観光業界を助けるものだという風に思います。ただ、割引額は20%ぐらいになるってことなので、あの以前のようにに50%とかないので、その範囲でやっていただければ日本国内でお客さん増えるんじゃないかとで旅館とか、ホテルが助かって将来の国策であるインバウンドにつながっていくんじゃないかという風に考えられると思います。

ー元々海外旅行の売上比率が高かった中で、お客様の中から本当にこの1、2年、HISが国内旅行を強化していろんな商品ができたっていう声も聞かれてますけど、海外に行けなくなってからの国内旅行の強化はどういう形で、今までGo To トラベルを含めて取り組んでいらっしゃったか教えてください。
(中森)Go To トラベルがスタートした時は売り上げが60億とかになってましたので。海外がほとんどの会社でしたけど、国内旅行の企画を強化することによって、随分とお客さんに支持されるようになったという風に考えております。

(澤田)国内旅行のHISって呼んでいただいてもそろそろいいかなと思ってます。

ーグループ全体でGo To トラベルの給付を受けた額はどれくらいあるか。
昨年実施されたものに関して、HISグループトータルではおよそ70億円の給付を受けたというところが実績値となっております。

ー対象期間は昨年の7月に開始され、年始に止まるまでの取り扱いということか。
7月〜12月の支給分で、70億のうちおよそ60億円近くが、HIS本体で取扱わせていただいた額になりますので、ほぼあのHIS単体での実績ということになります。

ーGo To(トラベル)をこれからも扱えるかどうかっていうのは本社で決めることはないという発言があった。当然今回関与していないという立場でGo To(トラベル)を今後もHISグループでやっていきたいということか。
(中森)そうです。関与してませんので、希望としましては親会社であるHISはあの観光業界のためにも参加させていただきたいと考えております。

(織田)親会社が関与してませんけども、我々の監督不行届、ここに関しては重く受け止めております。個別の法人だったとはいえ、連結子会社でございますので、こちらの方を管理監督する姿勢に対して、私も含めて役員一同、反省をしておりますので、親会社の指示ですとか隠蔽ですとか決してございません。知れなかった事象ではあるんですけども、これを未然に防ぐことができなかった、このことに対する反省、責任というのは感じております。

ー報告の中に、調査の限界として、時間的な制約の中で行われたっていう点が挙げられている。特にJPHに関しては疑問点が多いと思うが、さらに踏み込んで社内的に調査される予定があるか。
(織田)先程の調査委員会の報告でもありましたかと思いますが、今の体制ではですね、一定の事実があぶり出されたされたかなと思っております。従いまして、発表した事実の誤りとか、新しい事実が出てくるとか、そういうようなことがあれば続けるべきだと思いますが、これ以上、特に外に出回ってるお金の流れとか、そういったようなものは我々あるいは言い方変えますと、民間の手段では限界があると思いますので、その辺の判断もいるのかなとは思っております。

ー調査委員会の構成について、委員長の方が弁護士の方ということだと思うんですけど、メンバーに社内の方も含まれていて、客観性を疑う声っていうのもあり得るかと思うんですけども、選任のプロレスを含めて、客観性をどのように担保されていたとお考えか。
(織田)客観性、独立性にという観点では第三者委員会というところだと思うんですが、10月決算真っ最中でございましたし、この不祥事のですね、不適切な事案の迅速な解明、そして適時開示、そういったものをちょっと優先させていただきまして、こういう調査委員会というのを立ち上げさせていただいて、一定の結論を得たかなと。その得た結論も、かなりのところはあの分かったんじゃないのかなと。

ーメンバーの構成に関してもその時間的な制約があったっていう認識ですね。
(織田)そうですね、発覚から2社が独自でやってても手に負えなくなって、親会社に報告になって、我々も決算も、という勝負の中でですね。構成メンバーもお願いしたところでございます。当然、決算会計が途中でございますので、監査法人の指導とかもいただきながら独立性を確保したいなと思っておりました。

ーJPHの件について、取締役会でJHATさんとのその取引を隠し、報告しなかった理由は、それをHISに報告すると、JHATと取引してるのかという風に言われてしまうので、それを避けたかったのではというお話があった。以前からJHATさんとの取引はするな、というようなお話をしていたということですか。
(織田)はい、そうです。するなっていう、禁止ですということではないんですけど、いわゆるビジネスライクにやる、いわゆる部屋が取れないとか料金が安いですとか、弊社にとって有利なものがある時はそれをやっていきましょう。ただ、我々ホテルは他にグループ持ってますね。中で。そっちを優先しましょうね。というようなことが常に言ってましたので、そういったことが気にしてるのかなという風には理解している。

ー今回の事案は、海外旅行や訪日専業会社がかつてないほどの経営危機に晒されてるとそういうことが背景にはあると思う。欧米やアジアと比べると、かなりその海外旅行が再開されたり色々動いてると思うが、日本の場合はオミクロン株のことあり、なかなか海外旅行再開の目処も立っていない現状ある。今後の海外の見通しとHISはどのようなプロモーション展開をしていくか。

(澤田)海外旅行は当面難しいんじゃないかと見てます。まあ早かったら来年3月、遅くて夏くらいまでかかるんじゃないかと。我々が要望したいのがですね。今行って帰ってきて2週間の隔離、これはきついですので、2週間じゃあ行く人がほとんどいませんので、これをぜひ我々と意見というか、声をあげてですね、ワクチンを2回打って陰性証明のある人は帰ってからの隔離を3日にしていただくと、3日になれば出る方が随分増えると思いますから、そして徐々にやっぱり海外を再開をしていっていただきたいと。ヨーロッパでは徐々に始まっておりますけども、そういう形で少しでも海外が増えれば我々としてはありがたいかなと思っております。

ー処分とかじゃあどうするのかという話の中で、今のところは決めてないけれども、状況次第ではっていう状況次第っていう言葉を使われてたんですが、それはどういう状況なのか。今の感じだと、これでもう最終なのかっていう感じではなかったかと思うんです。今回の調査結果を受けて、更にっていうような話もちょっとあったかと思うんですけども、宙ぶらりんのような気がしたので、いつその処分するしないとか。すっきりするのがいつなのかなっていうところは気になった。
(澤田)もちろん当たり前ですけど、ミキトラベルの社長は解任すると、新しい社長をHISからを送り込むということ。うちの役員の中でも、関与というよりも、管理監督にしてきた役員に関しては少し処分は年明けですけど、必要かなと言えば感じております。

ー海外専業、訪日専用の所は、今回のコロナに関しては本当に大変になったと思う。その中でこういう騒動があった時に、少し真水が必要だったんじゃないかっていうような一般の人の話もあったと思います。直接旅行会社に支援というのがあったらちょっと違ったんじゃないか。そのあたりの考え、何かあるようでしたらお聞かせていただければと思います。
(澤田)もちろんいただけないありがたいんですけど、まあそういうまあまり失礼な言い方ですけど、そういうのには頼らずにですね。自力でなんとか生き抜いて、そして今伸ばせる国内旅行、その他うちの新しいビジネスで伸ばしていって利益を分けて、それで生き抜いていきたいとは思っております。

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